受験学力の基礎を身につけるには、相当な時間がかかる

漢の将軍・韓信の『背水の陣』というのが、どういう作戦だったか、前回ざっと書きました。

 

背水の陣というのは、背後が川という不利な場所に陣を敷き、しかも船や食糧を焼いて退路を断つというところを敵側に見せる、という手でした。

 

 そして与しやすしと見た敵を、城門からおびき出し、わざと川縁まで退却して敵を引きつけているうちに、少数の別働隊が門を突破して、場内に自軍の旗を並べて敵の動揺を誘い、挟撃して敵を撃破したという作戦でした。

 

 ではこの話と今回のドラゴン桜の話と、どこが似ているんでしょう?
 私はいったい、何に共通点を見いだしたのでしょう? わかりましたでしょうか?

 

「●●頃には成績が急上昇すると、教師がみんなで言い続けた」というのは、実は指導する側の手だったわけですね。そういいつつ、実は退屈な基礎トレーニングを、くり返しやらせていたわけですね。

 

 これは簡単に言うと、「時間稼ぎ」であり、また「受験生のモチベーションを維持する作戦」だったわけです。

 

 そう言い続けることによって、2人に退屈な基礎の受験勉強を続け、させたわけです。

 

 真の目的は、実は「基礎受験学力を、この2人に植え付けること」だったわけです。


 もちろん指導する側には、自信があるのです。

 

 これこれこれだけの量の勉強をくり返しやれば、必ずそこまで学力は上がる。

 

 生徒の顔を見て、細かくチェックテストを行い、その結果を見ながら指導するのであれば、かなりの確率で成績を上げることが可能です。

 

 私も以前、不登校の生徒を高校に合格させるために、最低限合格に必要なことだけをピックアップして毎日繰り返させるということをやりましたが、確かにできるんです。

 

 ところが、これを生徒さんに続けさせること自体が、難しい。

 

と言うのも、やってすぐには成績が上がらないからです。

 

 またすぐに成績が上がるようだと、勉強をなめて復習をやらなくなるなんてことも、しょっちゅうです(特に中学生などはね(^o^))。

 

 たとえば私はこのメルマガで、受験勉強を始めるにはまず、合格英熟語300の英文を丸覚えしろ! と何度も書いてきました。

 

 英文の丸覚えができなくても、とにかく英熟語からやれ! と書いてきました。

 

 でもこれをやるには、どう頑張っても最低1ヶ月はかかります。

 

 e-bookで、詳しいやり方も紹介していますが、それでもそれくらいの時間はどうしてもかかってしまいます。

 

 そしてその知識を使って問題を解けるようになるにも、あと2ヶ月は、かかります。

 

 さらに模試の長文読解や和文英訳に楽に取り組めるようになるまでは、最低でも半年は必要でしょう。

 

 となると、続かないんです。残念ながら…

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