大学受験、「実況中継」シリーズは、絶対やれ
大学入試の参考書や問題集というのは、なんだかんだいって、十冊以上買うことになります。
私の場合、何年も浪人していたので、おそらくは50冊以上、100冊近く使っていたと思います。
数学などは月刊『大学への数学』や別冊も買っていましたから、毎月1冊以上。
英語の場合も同様で、英単語の場合は
・試験に出る英単語(シケ単)
・試験に出る英熟語(シケ熟)
・奇跡の英単語(キセ単)
・奇跡の英熟語(キセ熟)
に始まり、もう毎年手当たり次第に買ってやってみました。
「英語がすらすら読めるようになる魔法の本」の池田さんの
「英単語、コレで覚えられる」シリーズもやりましたし、テープも何本も買って使いました。
で、とある英熟語のテープと出会った事がきっかけで、英語の勉強法がガラッと変わり、結局最後に残ったのが、このメルマガでお薦めしている
「合格英熟語300」と「合格英単語600」なわけです。
英語や数学の参考書・問題集は、そういうわけで何十冊も買って使っていたんですが、他の科目の参考書・問題集も、最低でも3冊以上は使っていました。
なので、受験生として接した参考書の数は、日本でも一二を争えるかも知れません。
まあ何年も浪人していたからという情けない理由からですが。
で、そうやって山ほど参考書・問題集を使ってみて
結局学習効果が高かったと思うのは、1990年代に登場した語学春秋社の「実況中継シリーズ」でした。
これは今でこそ当たり前になりましたが、当時としては非常に画期的なシリーズでした。
受験勉強とは、技を会得すること
語学春秋社の「実況中継シリーズ」というのは、人気の予備校講師の講義を、そのまま本にしたというふれこみのシリーズです。
だいたい一冊あたり15回分の講義で、予備校なんかだと、半年分ですね。
最初の頃に出たのが今や現代文のカリスマ講師で、論理エンジン理論を展開している出口汪(でぐち・ひろし)さんの
『出口現代文講義の実況中継』(1991年)ですね。
これはかなり衝撃的な本でした。
今見ると、これだけで国語の問題が本当に解けるかな?
という内容ですが、当時は、国語の問題の解き方を解説した本なんか
ほとんど見あたらなかったように記憶しています。
京大工学部の場合、当時は国語はセンターだけで良かったので本当に使える参考書だったかどうかは、よく分かりませんが、しかしそれまではボンヤリとしか捉えられていなかった
文章の構造や論理展開について、ハッキリ「こうだ!」と示してもらった、というのは大きいです。
変な話、できない学生というのは、迷っているわけです。
こういう風に、とにかくまず最初の一歩を踏み出させてくれる
技というか知識が、迷っている人には必要なわけです。
これを「第一選択」なんて呼びますが、出口さんの本は、そういう意味で、非常に貴重な本でしたし、他の実況中継シリーズも、同様でした。
本(もと)先生の、英語長文とか、大矢さんの英語の読み方講義とか、大西化学講義の実況中継(絶版?)とか、実際の入試問題を使って、どういう風に解いていくのか、呼吸というか技を本で伝授してくれるのが、このシリーズのありがたいところです。
予備校の半年分の授業の要約が、
わずか二千円弱で読めるというのも、すごいところですし、受験勉強で使わない理由がよく分からないくらいです。