問題を解くスピードが遅い理由。
最初の二つは、
- 素質
- インセンティブ
でした。
まず初めの「素質」ですが、これは遺伝や後天的な問題です。
学習障害の気(け)があると、どうしても問題を解くのに時間がかかります。
学習障害がある人というのは、文字の読み書きが非常に遅いので、これは致し方ない。
発達の遅れがある場合も、同じです。
つまり素質として、遅い原因があると言うことです。
ただしこういう素質を持っていても、中2くらいになると、脳の発達が進んで理解できるようになることも多いようです。
ここで基礎的な勉強を一からやり直せば、かなり挽回できます。
次の「インセンティブ」とは、勉強しても、何も良い事が無いので「やる気」が起きないということです。
やる気というのは、特定の条件が揃わないと使えないので、重要です。
(3)考え方が間違っている
やる気があるのに、スピードが上がらないのは、考え方が間違っているせいでしょう。
つまり、勉強というのは
<知る> → <覚える> → <覚えた知識を使う>
と言う風に進むわけですが、この過程が意識されていないと、スピードは上がりません。
<覚えた知識を使う>には、<覚える>という作業が必要です。
ということは、覚えていないことは、原則的にできないのです。
だから、覚えていないことは、それがわかった時点で終わりです。
ところがスピードの遅い人は、それでも頭の中から何か出そうとします。でも、頭の中に、それを解くための知識もレパートリーもないのですから、出てくるのは熱とか煙とか臭いくらいです。
で、できないのに時間だけがドンドンたっていくわけです。
こういう人はたいてい、1番から順番に問題を解いていきます。
で、1番が解けないと、そこで止まってしまいます。
解けないとわかったら、さっさと次に進んで解ける問題を探せばいいのですが、その判断も遅くなります。
自分にすぐ解ける問題か、それとも時間がかかる問題か、その 問題の切り分けを、意識してやっていないのです。
別の言い方をすると、プライオリティが、明確になっていないと言うことでしょうか。
センター試験というのは、問題を解くことを要求しているのではなく、まず知っているかどうかを試すものですから、ヒヨコの雄雌を判断するくらいすばやくやらねばなりません。