ドラゴン桜、矢島くんの不合格の原因は?
ミキちゃん、来春の入試の入試要項が確定したよ。ちゃんと要項を確かめておいてね。
で、東大が2008年の入試から、後期日程は100人だけで、しかも理科3類以外共通の試験になったよ。
「ふ〜ん。で、科目は何なの?」
センター試験の指定科目は、
・国語と数学1Aと2B。
・理科は物理1・化学1・生物1・地学1の中から1科目。
・社会は9科目の中から1科目、
・外国語1科目。英語はリスニングも必要。
…って、書いてある。
「2次試験は?」
なんか、論述試験みたいだね。
東大の選抜要項を見ると、
★総合科目1 英語の読解力と記述力を見る。
(英語読解・記述を通して,表現力,構成力などを審査する。)
★総合科目2 事象の解析への数学の応用力を見る。
(自然や社会のさまざまな事象を数学的に解析することを問う。
ここで用いられる数学の知識は高等学校又は中等教育学校における数学1・数学2・数学3・数学A・数学B(数列,ベクトル)・数学C(行列とその応用,式と曲線)にわたるが,この科目では数学の総合的な応用能力を審査する。)
★総合科目3 文化,社会,科学等に関する問題について論述させ,理解力・思考力・表現力を見る。
…って、書いてある。
配点を見ると、
(1)合格者の判定は,個別学力検査の結果に基づいて行う。 ただし,判定に必要のある場合は,大学入試センター試験の成績や 調査書を考慮することがある。
ということだから、基本的には2次試験のみで合格を決めるってコトだ。
ただしボーダーライン付近で同点になったら、センター試験の点数とか調査書で合否を決めると言うことだろう。
要するに、「こいつはおもしろい!」とか「こいつはデキル!」っていうヤツを、100人だけ取ろうっていう趣旨じゃないかな。
「どんな問題が出るか、楽しみ」
それはそうと、マンガと言えば、ドラゴン桜が終わったね。
ドラゴン桜は、水野さん(女の子)が受かって、矢島くん(男の子)が一浪という終わり方だったね。
矢島君は合格点に15点及ばなかった…
「おしかったね」
まあでも、15点差なら、明らかに実力不足だろうね。全然ダメだ。
「そうなの?」
そうだよ。なんせ合格ボーダーライン付近には、1点の間に何十人も受験生がいるんだから。
15点なら、きっと百人くらい間に不合格者がいる。
まあ、東大目指して1年間でそこまで来たっていうのはマンガとはいえ、スゴいことだけど。
「どうやれば受かったんだろうね、矢島君は」
結局、センター試験だね。
足きり点ギリギリで1次合格ってコトだったから、最後までそれが響いたってコトだろう。
東大の場合は、センターを900点満点で換算したあと、110点に圧縮して点数にするので、2次の15点は、センター123点分だね。
センター試験でついた差の約8分の1が、2次試験での差になるって計算になるから、センターで100点違うと、2次で12〜3点違うことになる。これは、数学の小問1問分くらいになるから、結構デカいよ。
まあでもセンターは1年浪人したら、50点くらいは余裕で上げられるから、来年は合格だね。
「よかったね」
それはそうと、ビッグコミック・スピリッツで、<京大M1物語>とか言うマンガが始まったね。
「M1ってなに?」
M1って言うのは、大学院修士コースの1年生っていう意味だ。
大学院って言うのは、前期2年がマスターコースで、後期3年がドクターコース。
順番にM1(えむいち)、M2(えむに)、D1(でぃーいち)、D2、D3って言う風に呼んでるんだ。
マンガ自体は、東大を出て、京大の大学院に進んだヤツの物語って設定だから、受験とは関係ない話だけど。
「なつかしい? センセー」
そうだね〜。かなりなつかしいね。
東京に出てきて振り返ると、京都って本当に田舎なんだなあ〜とは思うけど、そんな中に世界レベルの研究者がゴロゴロいるんだから、面白いって言えば面白いよね。
ノーベル賞をとった田中耕一さんも、学歴は東北大学卒だけど京都の島津製作所で研究していたわけだし。
京都は、研究以外、パチンコくらいしかすることがないから、みんな研究に没頭できるんだ…って話もあるくらい(^o^)。
ミキちゃんも、近いうちに体験できるよ。
「ふふっ!」
まあ、センター試験でしっかり点数取らなければ、矢島君と同じ運命になるかもしんないけど。
「それはやだ」
京大の場合は、センターは3割程度の持ち点になるから、センターでの差は、東大受験よりデカくなるし。
理学部みたいに、センターは足きりだけに使う場合もあるけどね。
まあとにかく、受験する大学の入試要項は、すぐに確かめておこう。