読みやすい字は、七難隠す
大学の二次は、論理や答えに至るまでの過程も、採点対象です。
物理や化学などは、答えしか書きませんが、数学は計算過程や論理過程がキッチリ採点されます。
京大の答案用紙などは、一冊の本のようになっていて、いちおう解答欄と計算欄に分かれていますが、計算欄に解答を書いてもいいことになっていて、解答用紙本そのままを提出するようになっていますから、ちょっとでも怪しいところがあると、ちゃんと計算したのか確かめられます。
もちろん数学に限らず、英語でも、筋道がきちんと立っていなければなりません。
○○だから、△△である。よって××で、これらの結果より、こうである…という論理の展開も、採点対象なのです。
だから、途中でどこか読めないところでもあると、確実に減点です。論理はちゃんとしていても、読めなかったり意味がわからないところがあれば、どうしようもありません。
逆に読みやすいと、少々難があっても、つまらない減点はされません。
読みやすいと言うことは、筋道がきれいに立っていると言うことでもありますので、たとえ微妙に間違っていたとしても、スルーされる可能性だってあるのです。
『高校数学とっておき勉強法?学校では教えてくれないコツとポイント』(鍵本聡・ブルーバックス)には、第6章に『数学答案の作法』、第7章には『ちょっとした工夫で点を取るコツ』などという、答案の書き方が載っています。
勉強に少し飽きたら、これらを参考にして、読みやすい字、読みやすいレイアウトを普段から心がけましょう。それだけでも全体で、5点や10点は点数が変わってしまうものですから。
そして何もやる気が起きないときには、字の練習でもしておきましょう。
字の練習は、社会人になったあとまで、役に立ちますから。