数学問題を解く王道とは
問題を解く手順自体は、
(1)問題の理解(調べる)
(2)解法の選択(解き方を検討・選択する)
(3)計算力(実施する)
(4)検証力(確かめる)
という、四つのステージに分けることができます。
ポリア著の「いかにして問題を解くか」(丸善)では、
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理解 → 計画 → 実行 → 検討
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と言う風に載っています。
まずこれを覚えてくださいね。
勉強というのは、まず覚える。次にそれを使う。さらに勘を働かせる…という感じで進みます。
では、一つ一つ、再確認していきましょう。
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(1)問題の理解(調べる)
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まずは、その問題が、何を求めているかを調べると言うことです。
数学が苦手…という人は、まずここで止まってしまいます。
問題が、何を言っているのか、わからない。
わからないなら、次に進むことなんか不可能ですね。
英語なら、単語が全然わからない、熟語が全然わからない、 文の構造が全然わからない… といったところでしょうか。
語学なら、そこでやることは決まっています。 『 辞書や、文法書などで、調べる 』…ということですね。
試験の最中ですと、そう言うことができないから、頭の中にある今まで覚えた英文や語彙を、思いだしてみるわけですね。
数学の場合は、ここで『何かやってみる』ということになります。
数列やN乗値を求めるなら、5,6番目くらいまで調べる。 領域や図形の問題なら、どういう状態なのかを、図示してみる。 関数等なら、グラフを書いてみる。
…でもって、何を求めるのか理解する。
この時点で、解法がすぐにわかる問題は、簡単な問題。
そうでない問題は、難しい問題、…と言うことになるでしょう。
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(2)解法の選択(解き方を検討・選択する)
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次は、問題が求めている答えに、どういう方法で迫っていくか、 その方法を考える…ということです。
あなたは、中学・高校と、いろんな問題の解き方を学んできました。
つまりあなたは解法のレパートリーを、何十コか持っているわけです。
そのうちの、どの解法のレパートリーが使えるのか?
・どの解法が、見込みがあるか?
・どの解法が、一番簡単か?
・どの解法が、一番速いか?
・どの解法が、確実か?
…などと色々考えて、状況によって使うレパートリーを選ぶわけです。
もちろん、どの解法で解くかは、状況によって変わります。
というのも点数の状況と残り時間によって、速さをとるか、確実性をとるかが、変わってくるからです。
「残り時間があと15分。とにかく何か書かないといけない…」
と言う状況なら、もちろん速さでしょう。
どのみちあと15分しかないのですから、一か八かで解いてみるという事くらいしかできません。
そう言うときは、一つ一つ裏付けをとりながら計算を進めるというようなやり方では、間に合いません。
論理の飛躍があろうと、検算を怠ろうと、突っ走って1点でも2点でもとるという、作戦です。
逆に試験が始まって2〜30分。でも1問も解けていない。
…そんな状況なら、多少遠回りでも、確実な経路で問題を解くやり方を選択する必要があるでしょう。