センター試験や一次試験が、まず重要
難関大学の受験生にとっては、センター試験は一次試験でしかありません。
センターでほとんど合否が決まってしまう中堅大学ならいざ知らず、東大や京大を初めとする難関大学を受ける受験生は、「センターでいくら高得点を取れたって、二次で点数が取れなきゃ合格できるわけない!」と思いがちです。
しかし果たしてそうでしょうか?
センターでいくら高得点が取れたって、二次で点数が取れなければ合格ができない…それは確かに事実です。が、点数計算をしてみるとわかりますが、センター試験で何点取るかによって二次試験で合格するために必要な得点率が、大きく変わります。
センター試験でいい点が取れれば、二次では得点率が多少低くても十分合格ラインに届きますが、センターを軽視してセンター対策を怠ると、ひどいしっぺ返しを食らうことになりかねません。
たとえば東大ならまず、足切りに合いかねません。東大の足切りラインは合格定員の3倍程度ですが、東大を受けようという受験生なら、センターは準備さえすれば高得点が取れるでしょう。
勝ち易き状況を作って勝つ
またセンターでいい点が取れたから東大を受けるという受験生も、たくさんいるはずです。
だからいくら二次で満点が取れる実力があろうと、センターで点数が取れなければ足切りに合う可能性はかなり大きいのです。
足切りにあって二次試験自体が受けられないというのでは、これはもう話になりません。
また足切りにかからなくとも、センター試験の合格ボーダー得点より2,30点も得点が下回ってしまうと、二次で取らなければならない得点は率にして5%以上、平気で跳ね上がってしまいます。
そして万が一50 点もライバルに後れを取ると、ライバルより10%以上得点率が上回らないと合格できないと言う羽目にもなりかねません。
二次で必要な得点率は、普通の学部なら60から65%程度、難しい学部なら75%くらいですから、これに5%も10%も上乗せして点数を取らねばならなくなると、いくら二次が得意だと言っても、どうにもなりません。
なにしろ全科目併せて10%なのですから、得意科目で満点とって、それでギリギリ合格に届くかどうかと言うくらいなのです。まあ99%はダメでしょう。
ですからセンターでわずか10点でもアドバンテージが取れれば二次では平常心で臨めますが、逆に10点でも後れを取ると、その10点を余分に取る必要が出てきて、二次では余分な努力や、場合によってはギリギリの戦いを強いられることになりかねません。
「勝ちやすい状況で戦う」というのは、勝負の鉄則なのです。努力して勝ちやすい状況を作らねばなりません。
入試に失敗して「しまった、センターでもっと点数を取っておくんだった…」と後悔しないためにも、センター対策はしっかり練っておきましょう。「勝ち易き状況を作って勝つ」です。