迷うのは、選択肢が多すぎるからだ。
中学受験のブログの方で書いたことなんだけど、わり算でなかなか商が立てられない子どもがいる。
じーっと考えているが、思いつかない。
こういうとき、「まず、5を立てよう」と教えると、案外うまくいくことがある。
商が立てられない子どもというのは、1から9までの9この中で、どれを選べばいいか迷っているので、「まず5からやろう」と決めてあげれば、選択肢は一気に1コになる。
選択肢が1コしかなければ、迷う必要がないので、サッサと計算に移れる。
で5を計算したときに、それよりも商が大きくなることがわかれば、次は6で計算させる。
ちいさくなることがわかれば、次は4で計算させる。
そういう風に、手順を決めてあげると、迷う必要がない。
迷わない子どもは、どんどんやってくれるので、その後はスムーズだ。
この方法は、実は大学で習った数値解析の2分法とかニュートン法の応用だ。
名前が付いていた方がカッコいいので、ニセ・ニュートン法と名付けて子どもに教えた(^o^)
選択肢が多くて取りかかれないと言うのは、時間的なロスだからね。
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★ 数値解析とは?
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このメルマガは、大学受験のメルマガだから、数値解析とニュートン法について、一応説明しておこう。
まず数値解析というのは、コンピューターを使って関数の値を求める方法だ。
関数というのは、いろんな関数があって、一次関数、二次関数、三角関数、指数・対数関数などは、高校で習うけど、応用する際に必要となってくるのは、実際の数値である。
たとえば、黄金比というのがある。
人間の感覚で、縦と横の比率がある比率になっていると、ものすごく安定的に感じる。
これを黄金比と言うが、名刺の縦横の比が黄金比だ。
タテが1の時、横が(1+√5)/2のとき、人間は美しさを感じるという。
これは、作図では簡単に作れる比なんだけれど、じゃあ実際には何センチ何ミリにすればいいの?...と言うとき、数値を計算する必要が出てくる。
ところが関数というのは、簡単に数値が計算出来るワケではない。なんせルート5は無理数で無限に続く数だから。
で、仕方がないから、必要な桁数だけ近似値を求めることになる。そのときに使うのが数値解析という技術なわけだ。