試験のテクニックを磨け!
大学受験では、解くべき問題と捨てるべき問題を、的確に判断する能力がものすごく重要です。
とにかくがむしゃらに解いていけばいい…そういうワケにはいきません。
入試は、満点やいい点を狙う試験ではないのです。
『いかに合格ボーダー点以上の点を確保するか』という試験なのです。
たいていの大学は、65%の得点率で合格できますが、その65%の点を取るというのがいかに難しいことか。
センター試験で少しアドバンテージを取れれば楽になります。
が、失敗すれば65%でもヒヤヒヤモノ。もう一問も落とせなくなります。
そこで解ける見込みのない問題に捕まって、空虚な時間を焦りながら過ごす…こんな恐ろしいことはありません。
だから、問題を解く順序も大切ですし、点数計算も重要です。
定期テストなら、一番から順番に解いていけばいいですが、受験ではそうはいきません。
点数計算しながら、どの問題にどの程度の時間と能力をかけて解いていくか、
どの時点でその問題をあきらめるか、などということを、常に判断しながら解いて行かねばなりません。
「考えてから走る」ではなく、「走りながら考える」。
そう言う表現が、ピッタリなのが入試です。
本試験は一年で一番体調維持が難しい、冬
ただ、走りながら考え、失敗を恐れながら問題に当たるわけですから、異常に頭の力を使います。
体調や頭のスタミナの維持というのも、受験では合否の大きな決定要因になるのです。
なにしろ本試験は一年で一番体調維持が難しい、冬です。試験直前に東京や大阪で雪が降るというのも、よくあります。
風邪気味だったり、病み上がりだったりの状態で、初めて行く試験会場で、英語や国語で120分、数学や理科では150分、ぶっ通しで頭を使うことになります。
だから、前半でヘトヘトに疲れてしまって、後半はもうシッチャカ・メッチャカになるなんてこと、私はもう何度も経験しました。
タダでさえ、脳というのは酸素を消費する器官なのです。
脳の酸素消費量は全身の約25%だといいます。
しかも酸素不足に対して、最も敏感に反応を示すのは、試験で使う大脳皮質なのだそうです。
また脳を動かしている燃料は、グルコース(ブドウ糖)ですが、脳のブドウ糖消費量は成人男子で1日約500キロカロリーもあり、これらが不足するともう、頭痛がしたり、眩暈がしたり、頭が朦朧となったりします。
そうなると、解けるはずの問題すら、まるで解けなくなり、たとえ十分合格点が取れる実力を持っていたとしても不合格…てな羽目になってしまうのです。
合格するには、自分の体調や気分をコントロールしたり、時間をうまく配分する能力も必要です。
勉強するのに最適な環境を求めるのもいいですが、トライアルをするときには、いつもとは違った環境でトライアルを行い、点数計算や問題を解く順序、そういうやりくり能力も磨くようにしましょう。