勉強の終わり方でわかる、できない子の特徴
中学受験の話の続き。
2日目に試験日を設定している人気校というのは、そういう点では、よくしたもので、それでも問題が解ける子供を取っているわけです。
こういう子供は勉強が好きとか、試験が好きという子供だから、無理矢理やらされている子供とは、一線を画します。
何が違うか、一言で言うと「好きだからやる」「できるまでやる」んですよね。
できるまで、勉強をやめない。ゴールは完成なんです。
そう言う子が集まれば、当然いろんな方面で成功する人がたくさん生まれてくるのは当然でしょう。
一方、嫌になる子供のゴールは時刻です。
こういう子供は、「もう時間だから」とかいって中途半端なところでも、さっさと帰ろうとします。
そんでもって何をしているかというと、家でテレビを見たり遊んだりして、その中途半端な勉強も忘れてしまいます。
こういう子供が、中学生になるともう大変です。
終了時間が来るまで、なんとかかんとか我慢していればいい…という悪いクセがついていますから、授業中は話も聞いていないし、とうぜん勉強もしない。
悪い点数をとっても、気にしない。なにしろゴールは終了時刻なんですから、終わりの時刻まで内職するだけ。
「勉強なんか、しなくていい」とか、「勉強なんか、役に立たない」…なんて、お父さんが言ったらもうお終い。それをタテに、頑として勉強しない。
なんのために塾に来ているの? と尋ねても、彼らは目をぱちくり。
彼らにとっては、終了時刻がゴールなんですね。
学校に行って、お終いまで居る。塾に行って、お終いまで居る。
それが彼らに与えられたミッション(指令)であり、ゴール(達成目標)だと理解しているわけです。
そのゴールに向かってちゃんとやっているんですから、そんなことを言われても…、というのが彼らの気分なんでしょう。
そんな彼らでも、ゴールとプライズ(賞品)が明確になると、ビックリするくらい勉強します。
たとえば英検●級に受かったら、何かを買ってもらえるとか、そういうことであれば、もう一心不乱にやってます。
何度も過去問をやって点数計算したり、どうやったら足りない点数を上乗せできるか、訊いてきたり。
『組織の経営学』とか『経験経済学』には、インセンティブ(馬を走らせるエサ)と動機付け、そしてプライズ(賞品)が大事だと言うことが書かれています。
ゴールとプライズの設定がちゃんとしていると、そんな彼らでも一生懸命勉強するんですね。
ただし、受かって賞品をもらってしまったらもう、また元の状態に戻ってしまうのがトホホなんですが…
まあそういうわけで、ゴールと賞品を明確にして、合格しましょう。