最悪の試験勉強法とは?
勉強のやり方で、一番ダメなのは、何でしょう?
もちろん、勉強のやり方と一口に言っても、いろんな面があります。
たとえば毎日の勉強のやり方とか、一週間の勉強のやり方とか、月ごとのやり方とか、年間を通してのやり方とか…。
あるいは、科目ごとにも、勉強のやり方は、いろいろあります。
でも、最悪なのは…
ゆっくりやること!
勉強をゆっくりやると、絶対に勉強ができなくなります。
少なくとも試験では、絶対に、いい結果は出ません!
理由は簡単です。
「試験というのは、限られた時間内で問いに答えることを求められているから」です。
要求されているのは、「問題を解くこと」ではありません。
「制限時間内に、答えること!」なんです。
センター試験というのは、まさにそういう試験です。
「考えて答える」という試験ではなくて、「知っているかどうか、試す」という試験です。
問題を解くスピードが、何よりも大事!
教える立場から見て、一番困るのは、「問題を解く速度が、遅すぎる人」です。
たった1問を解くのに、普通の人の10倍、いや100倍くらい、時間がかかります。
普通の人なら5分とか10分で終わるプリントが、2時間も3時間もかかります。
これは、ものすごく、困ります。
なぜなら、この速度では、試験では絶対にいい点が取れない。
簡単なテストでも、時間内に全部の問題にはあたれない。
せいぜい3割とか4割とか。
となると、最大でも30点とか40点とかしかとれません。
実際には、5点とか10点とかでしょう。
センター試験だって、同じです。
スピードがない人には、絶対に高得点は取れない。
センター試験というのは、普通の受験生が、制限時間内にギリギリ終わるように問題を作っています。
なにしろ、国公立志望の人は、全員受ける試験です。
東大志望生も、受けるテストです。
難関大学志望生でも、満点を取るのは結構難しい試験です。
そんな試験なのに、スピードがなければ、話になりません。
だから、のんびりセンター試験の過去問をやっているような人は、絶対に何十点もロスします。
自分が取れると思っていた点数に、50点以上も届かない…なんてことになって、1月末に真っ青になる人は、毎年腐るほどいます。
「本番になったら、猛スピードで解くから大丈夫」
なんて言う人は、たいてい大失敗します。
猛スピードで解くときには、猛スピードで解くための、いろんなTIPS(こつ)が必要なんです。
たとえば、脳をフル回転させると、脳内のブドウ糖が消費されて反動がきます。
血液中の酸素濃度も、一気に下がります。
人間の脳は、エネルギーも酸素も猛烈に消費するので、何十分もフル回転させることなんて、実はできないのです。
フル回転で計算をしたり、問題を解いたりしていると、だんだん
思考力が落ちてきます。
計算問題でも、変な答えが出てきたり、合っているかどうか、わからなくなってきます。
そういうことは、常に猛スピードで問題を解こうとしている人には、実感として、よくわかっているでしょう。
だからそこで、確実に正答を書くための、様々な工夫ができてくるわけですね。
ところが、普段のんびり勉強しているような人には、そういうことがよくわかりません。
で、試験が終わって「失敗した…」ということになるわけです。
失敗するのは、当たり前です。
成功するための準備を、全然していなかったわけですから。