仮面浪人(かめんろうにん)
仮面浪人(かめんろうにん)という言葉を、知ってますか?
大学へ通っているけれど、他の大学や他の学科を再受験するために、密かに勉強している人。
それが、『仮面浪人』です。
この仮面浪人というのは、一体、どのくらいの割合でいるのでしょうか。
ハッキリした数字は、見たことがないのでよくわかりませんが、学部や学科によって、この割合はかなり違うでしょう。
仮面浪人というのは、<入りたい大学や学科> に入れなかったばっかりに、<偏差値や合格最低点が少し低い、入りやすかった大学や学科> に渋々通って再チャレンジしようと言う人たちですから、比較的入りやすい大学や学科では、当然たくさんいることでしょう。
逆に難関の大学や学科では、当然、少ないことでしょう。
だから、私の持っているイメージが一般的なものかどうかは、よくわかりませんが、私の同い年の知り合いの中だけでも、そういう仮面浪人が、4人もいました。
一人目は、同志社大学に通いつつ、仮面浪人をしていたS君です。
彼は、小学校時代に同じ団地の同じ棟に住んでいた同級生でしたが、 大学進学の前後に、父親を病気でなくしました。
私と同じ団地に住んでいたのですから、特に裕福だというわけではなかったので、国立へ転籍を目指しました。
そうして仮面浪人をして翌年、筑波大学に合格しました。
大学は、もちろん授業料免除を受け、とある企業からひも付き奨学金をもらって、大学・大学院を出ました。
仮面浪人の実際、、
二人目は、大学で同じ学科だったT君。
彼は実は京大の教授の息子だったのですが、電気学科をすべって石油化学科に来ていました。
石油化学はやりたいことではない…ということで、再チャレンジして翌年、見事、電気学科に再合格して転籍しました。
余談ですが数年前、NHKのある番組で、彼が紹介されていました。
なんでも「ダジャレをコンピュータに理解させる」とかいう研究をやっているようです(^o^)
三人目は、麻雀仲間だった農学部のA君。
この人は、医学部志望だったのですが、京都に来てたくさん友達ができてしまって居心地が良くなり、結局再受験はあきらめました。
大学院に進んで実験動物の研究をし、その後、製薬会社に勤務しながら博士号を取って、今はとある会社で新薬などの試験をやってます。
ちなみに息子は今、東大合格数ナンバー1のK中学に通っているそうで、娘もナンバー1の女子校に入れようと、張り切っているそうです。
四人目は…、 私です。
私も実は、仮面浪人でした。
住み込みで新聞配達しながら勉強していたのですが、母親の横やりで、まるで興味のない学科に入る羽目になり、しかもその親は仕送り拒否。
在学中に、再受験しようと勉強はしていたのですが、大学に通うのも生活費を稼ぐのも中途半端で、ままなりませんでした。
何しろ再受験して再合格しても、学費のあてがありませんでしたし。
で、留年したり休学したりで、再び大学で勉強し始めたのは15年後。
仮面浪人、失敗組ですね、私は。
仮面浪人って、そんなに甘いもんでは、無いんです。
仮面浪人をするなら、もう死ぬ気で頑張るしか道はありません。
ぜひとも今年、受かりましょう!
みんな、頑張れ!