数学の勉強法 数学の参考書記事一覧

 数学の問題を解こうとするとき、普通は最初に「これをどうやって解いたらいいのだろう?」と考えますね。 単純な計算なら、すぐにでも計算を始められるでしょうが、難関大学の入試問題などではまずそんなことは望めません。だから「問題をいろいろな角度から見、これをいろいろなやり方で解こうと試みる」わけです。 ボクなど、都合7回くらい京大の入試を受けたことになりますが、二次試験の数学の時間は、常に最初の30分は...

数学の問題には、「決定問題」と「証明問題」の二つがあります。「○○の条件を満たすものを決定せよ」というのが決定問題で、「○○を示せ、証明せよ」というのが証明問題です。 この二つは、求められているものが違うので、気をつけなければなりません。まず決定問題では、与えられた条件に適合する数値なり数式なりを、決定することが求められます。 つまり「aを満たす数値を求めよ」「このベクトルをOAとOBであらわせ」...

 問題を理解するためには、さまざまな角度から検討しなければなりません。 問題が何を求めているのか、初めはまるでわからないような問題もたくさんあります。だからそれをまず、突き止める必要があります。そのためにやるべきことについて「いかにして問題をとくか」では、いくつかのポイントを挙げています。 数学の問題を解くには理解 → 計画 → 実行 → 検討という四つのステップがあるといいます。 まず問題を理解...

 いろいろな項目が、おたがいにどんなに関連しているか。 また、わからないことが、わかっていることと、どのように結びついているか。 これをを知ることが、解がどんなものであるかを知り、計画を建てるために必要です。「既知のもの」というのは、「問題文の中で与えられた情報」「問題文には書かれていないが、知っていて当然である知識」のことです。 たとえば問題中に、「△ABCはAB=ACである二等辺三角形である。...

 フィボナッチ数列というのは簡単な漸化式の数列です。 最初の二項が1で、第三項以降の項がすべて直前の二項の和になっている数列です。a(n+2) = a(n) + a(n+1), a1=a2=1 具体的に言うと、1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89…という数列でで、イタリアの数学者レオナルド=フィボナッチの名がついた数列です。 しかし偶数項と奇数項で挙動が異なり...

問題の既知のものと未知のものとの関連を見つけ出せたなら、次に問題を解くためのプランを立てます。 問題を解く一番手っ取り早い方法は、それと同じ問題を解いた経験を思い出すことです。 問題集に載っている「基本問題」「頻出問題」なんていうのが、それに当たりますね。 問題を解く最初のステップが、全く同じような問題を解いたことがあるかどうか、思い出すことです!関連を見つけて、プランを立てる 問題の既知のものと...

★計画を立てる(3) 未知のものをよく見よ! そうして同じか、よく似ている見慣れた問題を思い出せ! 問題は違っても、何を求めるかによって解法のパターンは似通ってきます。 たとえば表面積を求める問題なら、どんな問題でもまず展開図を考えるでしょう? 体積を求めるなら、断面図や断面積を考えるでしょう? 長さを求めるなら、ベクトルや積分だけでなく合同や相似、三角関数や三平方なども有効な解法になります。これ...

 問題の解法は、一通りとは限りません。 たとえば代数・幾何の問題などでは、ベクトルで解くか複素数平面で解くか、はたまたユークリッド幾何学などの定理を使って解くか、さまざまな解法経路が現れるでしょう。だから、どういう解法を使って解くのか、実行する前に少しだけ検討する必要がでてきます。  受験というのは、時間との戦いですし、点数を積み上げる競争です。だから   間違える < 一部分でも正答を出す < ...

 出した答えが妥当なものか、少なくとも必要条件を満たしているかということは、検討する必要があります。 たとえば問題に与えられた条件で、使っていない条件があったとしたら、たいていはどこかで間違っていることでしょう。 また予想より数値がはるかに大きかったり、或いは小さかったりした場合も、どこかで間違っているか勘違いがあったかでしょう。 もちろん、使わない条件も含まれている問題というのも、たまにあります...

問題を解く手順自体は、(1)問題の理解(調べる)(2)解法の選択(解き方を検討・選択する)(3)計算力(実施する)(4)検証力(確かめる)という、四つのステージに分けることができます。 ポリア著の「いかにして問題を解くか」(丸善)では、     ---------------------------------      理解 → 計画 → 実行 → 検討     ----------------...

問題を解くスピード、計算力は、数学では必須です。 難関大学の理系数学ですと、150分で3問+αくらい解ければ十分合格圏内ですから、2〜30分たって1問も解けていないということも、よくあります。 私なんか、いつもそうでした。試験が始まって30分たった時点で小問1つでも解けていれば、御の字という状態。 問題が何を問うているのか自体、なかなか掴めなかったりするのですから、そういうことはよく起こります。 ...

 数学には、いろんな分野があります。 たとえば整数だけを扱う分野、確率を扱う分野、数列を扱う分野。 その他にベクトル・複素数・微積分・三角関数・行列・平面図形・空間図形などなど…。 これらの分野は、高校ではカリキュラムに従って、順々に習います。 数1、数A、数2、数B、数3、数C…。 でも実は、習う順序や学年は、高校によって様々です。 また数Bの中でも、ベクトルと複素数の習う順序も学校によって異な...

数学の単元は、大きくわけると二つに分けることができます。 一つは、系統だった学習が必要な単元、そしてもう一つはその単元が他の単元から比較的独立していて、その単元だけでかなりの学習が可能な単元です。 たとえば微積分といった単元は、それだけで独立しているわけではありません。一次関数や二次関数といった、それまでに学んだ関数の知識が必要です。 微積分というのは、関数が前提ですから、関数に詳しくならなければ...

 前回、とにかく点数を取るには、比較的独立した単元から攻略すべきだ…と言うお話をしました。しかし入試においては、それだけでは点数を取るのは難しい話です。と言うのも受存数学のメインは、やはり三角関数・ベクトル・微積分だからです。 難関大学の入試で、これらの分野からの出題がないなどまず考えられません。だから数学で点数を取ろうという受験生は、こちらの勉強がやはりメインになります。 そして勉強の順番も、三...

何はさておき、まず三角関数です。 現在の高校のカリキュラムだと、三角関数は1・2年に無惨に分かれていますが、何もそんな風に分けて勉強する必要は全くありません。サイン・コサイン・タンジェントの定義がわかって、関数のグラフが書けるようになったなら、正弦定理や余弦定理をさっさと片付けてしまいましょう。  グラフは、y = sin x , y = cos x の二つが描ければ、それで充分です。 他のグラフ...

 高校生の数学で、一番やっかいなのは、実は数と式です。 勉強を教えていて、一番教えにくいのも実はこの辺りで、うまく説明することができないことが多いのです。というのも三角関数やベクトルや微積分と言ったモノは、単なる計算に過ぎません。ですから、基本のイメージさえ掴んでもらえれば、あとはただその利用ですからそこそこできるようになります。 が、数論はそう言うわけにはゆきません。なぜなら、かなり根本的な概念...

数学が苦手なんですが…という質問は、もう何十回も受けました。 でもしかし、どうすれば数学が得意になるかという処方箋は、私には書けません。 お薦めできる参考書や問題集はありますが、それで数学に対する苦手意識を払拭できるとは、お薦めしている私自身、到底思っていないのです。 というのも、数学というのは「虚学」なのです。 虚学とは、実学ではない学問のことです。 実学をgooの国語辞典で検索すると、じつがく...

 数学は虚学で、他の科目などのように実物があるわけではないし、数学を修めたからと言って特に何かに役に立つわけでもありません。 だから数学マニアのように、なぜか関心や興味を持ってしまった人以外に、熱心に数学を勉強するよう指導することは、非常に難しいことなのです。 これは、英語と比べれば歴然としています。 たとえば世の中には、大人のための英会話教室は山ほどありますが、それはつまり「英会話ができると、何...

 大学では、数学の価値を認めています。「最近の学生は、数学の学力が落ちて、下手をすると分数から教えなければならない」なんて大学教授が嘆いているわけですから、数学の必要性を大学の教官はヒシヒシと感じています。 それもそのはずで、大学のたいていの学部では、多かれ少なかれ数学的表現というのを利用しているのです。 理系の学部では、たいてい数学をつかった理論モデルを作り、それが妥当かどうかを検討します。だか...

私は高校生時代、物理がよくわかりませんでした。 どういう風にわからなかったかというと、公式は知っているけれど「何でそうなるのか」というのが腑に落ちなかったからです。 たとえば物理の核心である、ニュートンの運動方程式。F=mα   (※最近は高校でも、大学の物理と同様、mα=Fと表記します) これは(力の大きさ)が(物体の質量)×(物体の加速度)に等しい、ということです。しかし実は、その意味が全然よ...

 服部先生は京大の理学部出身で、ノーベル賞を取った江崎玲於奈さんの弟と同級生だったと自慢していらっしゃいました。 そしていつも「京大なんて、簡単ですよ」と口癖のようにおっしゃっていて、物理の話や大学の話をよく話され、生徒の背中を常日頃から押していらっしゃいました。 私が京大に行こうと思った一番の原因は、この服部先生のお陰だと思っていますが、その先生の講義で、私は運動方程式がやっと理解できました。 ...

物理が苦手という人は、基本的に公式を書き出さないようだ。一々参考書や問題集の要点を見ながら解いている人さえいる。これでは、できるようにならない。できるわけがない。物理ができる人というのは、公式をキチンと覚えている。覚えている上に、それを書き出して、見ながら解く。ココをいい加減にしていると、できるようにはならない。それから物理が苦手な人は、式の変形や、数値の代入がダメな人が多い。これって、中学一年生...