第7章:組織のデザインとダイナミクス

第7章:組織のデザインとダイナミクス

第7章:組織のデザインとダイナミクス記事一覧

三つの技術進化と企業の大規模化

交通・電信の発達と企業・組織の形態変化----------- 1850年より以前にはピラミッド型に人を配置し上に行くほど権限が大きくなるようなヒエラルキー構造を持つ組織と言えば、イギリス教会と各国軍隊以外にめぼしい組織など無かった。 もちろんそれによく似た企業組織はあるにはあったが、何か問題が生じる...

三つの技術進化と企業の大規模化

 

事業部制企業の展開

三つの技術進化と企業の大規模化(復習)---------- 1850年以降、企業の生産力は爆発的に増大した。 それは蒸気船・鉄道・電信技術という三つの発明によって引き起こされた大変革であった。 それまでの帆船での海運は、運送計画を立てるにも非常に不安定で何時商品が届くかわからず大ざっぱなモノであった...

事業部制企業の展開

 

企業の内部構造

事業部制企業の展開(復習)---------- 20世紀における企業組織の最も重要な変化とは、第一次世界大戦後に導入された「事業部制」である。「事業部制」とは個々の事業部の長が自分の部の業績に責任を負い、より上位の経営者に対して報告を行う制度である。上位の経営者は事業部長の業績を評価し、各部門の活動...

企業の内部構造

 

事業部の分け方と垂直統合

事業部の分割---------- 事業部制を効率的にデザインするためには、次のような要件が必要とされる。1)各事業部を明確に規定し、必要な情報が報告されるような体系を作り、コーディネーションが上手く機能するように事業部と本部を分けねばならない。2)適切な行動が促されるように、情報・決定・評価・報酬の...

事業部の分け方と垂直統合

 

垂直統合と市場調達

垂直統合と市場調達---------- 一つの財を生産し販売するには何段階もの工程がある。 それを簡単に書くと、<上流>    {原材料}       ↓{部品}       ↓{システム部品}       ↓{最終組立}       ↓{流通}<下流>   ↓{販売}となる。 これらの工程の殆ど全...

垂直統合と市場調達

 

垂直統合の利点

コーディネーションと投資の保護---------- 生産のための部品を、市場から調達できれば安く付く事が多い。 だがそういう市場に競争的なサプライヤーがたくさん存在せず、また標準的な部品では自社の製品に間に合わないような場合には垂直統合(つまり自社製作)が意味を持つ。 また自社での消費量が多く、自社...

垂直統合の利点

 

垂直統合の利点その2

独占による歪みの回避---------- 商品やサービスを生産する場合に、その材料となる財やサービスの市場(インプット市場)が非競争的な市場であることがある。こういった場合も垂直統合が意味を持つ。 つまり部品の供給企業が複占・寡占などの状態にあって、しかも複占・寡占企業がお互いに競争していない場合、...

垂直統合の利点その2

 

協同組合と問題点

協同組合組織---------- 組織形態の一つとして協同組合と言うモノがある。 協同組合型組織は19世紀に現れたユートピア的共同体で、組合員を取引の対象とする組織であり、組合員による出資で成り立っている。 協同組合の活動方針は一般の企業のように出資額の多寡によって発言力が決まるわけではなく、たいて...

協同組合と問題点

 

フランチャイズ制小売業

フランチャイズ制小売業---------- アメリカでは自動車ディーラー、ガソリンスタンド、コンビニ、衣料店、ホテル、レストラン、納税申告サービス、レンタカー、銀行などを含む多くの事業がフランチャイズ制で営まれている。 アメリカでは30万以上の事業所がフランチャイズとして営業し、一店舗あたりの平均年...

フランチャイズ制小売業

 

日本の自動車メーカーの垂直統合

自動車産業の事情-----------  通常の市場では、最も低い価格、或いはもっともコストパフォーマンスがよい価格で財やサービスを提供する企業は、「販売増」と言う形で報酬を受け取る。 顧客から支持された結果、販売量が増え、それにつれて利益も増える。そうであるからこそ、多くの企業はコストパフォーマン...

日本の自動車メーカーの垂直統合

 

水平的な範囲と構造

 韓国のラッキー・ゴールドスター社は、自社で生産する化粧用クリームの容器の「キャップ」を自社で作り出したところから、様々な方面に事業を展開していった。 これはLG社が自社の製品のための部品を調達しようとしても、それを請け負う企業が韓国国内に無かったからで、自社でそのような特殊的な投資を行うしかなかっ...

水平的な範囲と構造

 

企業提携の四つの目的

企業拡張のまとめ(復習)-----------  これまで見てきた企業の拡張の方向は、規模と範囲の経済性、コア・コンピテンスと言う要因によって決定されることが多かった。 韓国のラッキー・ゴールドスター社は前述したとおり、自社の製作する化粧用クリームのための容器の「キャップ」を自社で作り出したところか...

企業提携の四つの目的

 

経営/経済システムの進化

製造業の変化---------- 二十世紀末の激しい技術改革と進歩は、多くの側面で組織に影響を与えてきた。 たとえば研究開発と製造過程の両方で、規模の経済性の重要性が増した。 巨大な研究開発コストや、投資リスク負担を分担するために、世界的な様々な企業間での提携が模索された。 このことは企業の境界を不...

経営/経済システムの進化