市場と組織

市場と組織

市場と組織記事一覧

私有制経済の新古典派モデル(前編)

文明が進むにつれて我々は分業によって社会を支えるようになった。分業化された仕事を専門的に請け負うことによって、各自が自分に必要な財やサービスを一から作る場合より、はるかに多くの財やサービスを作りだし、手にできるようになった。 だがしかし、分業化され専業化が進みすぎたため、全体をコーディネートすること...

私有制経済の新古典派モデル(前編)

 

私有制経済の新古典派モデル(後編)

 前回の続きですが、この章の視点についての説明の部分が抜けていました。よむのでRから転載しておきます。----------「文明が進むにつれて我々は分業によって社会を支えるようになった。分業化された仕事を専門的に請け負うことによって、各自が自分に必要な財やサービスを一から作る場合より、はるかに多くの...

私有制経済の新古典派モデル(後編)

 

厚生経済学の基本定理の証明

 Pを全ての財やサービスの価格リスト(ベクトル) Bを全ての財やサービスに対する個人の購入リスト(ベクトル) Sを全ての財やサービスの個人の販売リスト(ベクトル) Iを全ての財やサービスの企業の投入リスト(ベクトル) Oを全ての財やサービスの企業の産出リスト(ベクトル)とする。 このときもし{P,B...

厚生経済学の基本定理の証明

 

価格システムと社会主義

 前回は市場における「均衡価格」が、資源の最適配分を行うという話でしたが、これは中央集権的な計画経済に対する市場経済の優位性を説明しているだけ、、、とお考え下さい。 「組織の経済学」では市場取引と非市場取引のどちらが優れているかという事を論じているわけではなく、どういう場合に市場を通した取引が行われ...

価格システムと社会主義

 

市場の失敗(1)

 かつての社会主義・共産主義国の政府がとったような中央集権的な計画経済より、市場機能を重視した自由主義経済の方が効率的であるのは事実のようである。 というのも社会主義・共産主義の国々は軒並み貧乏になったが、一部に自由市場エリアを儲けただけで中国の「万元戸」のような裕福な家がぞくぞく誕生したからである...

市場の失敗(1)

 

市場の失敗(2)

 以下の問題が生じるとき、厚生経済学の基本定理は成り立たず、「市場の失敗」が起こる。(1)市場支配力のある経済主体の存在(独占・寡占など)による  失敗(非効率)(2)規模にかんする収穫逓増(生産の不連続性)による失敗(非   効率)(3)経済外部性(イクスタナリティ)による失敗(非効率)(4)サー...

市場の失敗(2)

 

組織内部での価格システムの利用

「市場の失敗」とは市場によって決定される財やサービスの価格が、資源の効率的な配分を実現せず、経済全体の総価値(総効用)を最大化(パレトー最適化)させないような状態のことであった。 そして「市場の失敗」が起こるのは、1)市場支配力を行使する勢力がある場合。2)規模にかんする収穫逓増がある場合。3)外部...

組織内部での価格システムの利用

 

事業部制企業と移転価格

移転価格と付加価値----------  事業部と事業部の経営責任者の業績は、財務データによって測られる。 事業部の費用・収入・利潤・投資の成果などが計算され、それが以降の予算配分や人員配置の変更(昇進・降格・罷免)などに影響する。 もちろん事業部が最小の評価集団ではない。事業部の下にも小さな責任セ...

事業部制企業と移転価格

 

復習

事業部制企業の発展と移転価格(内部取引価格)    ------------------------------------------------------------ 多くの大組織は、その内部でコーディネーションや動機付けのための手段として、価格システムを広く利用している。 これらの組織では、...

復習

 

デザイン・アトリビュート

 ここでは、原則的には価格システムが利用可能で厚生経済学の基本定理が妥当するにもかかわらず、コーディネーションのために他のメカニズムが用いられている状況に焦点をあてる。 我々が扱うコーディネーション問題とは、「資源配分問題(リソース・アロケーション・プロブレム)」である。 資源配分問題とは、一定の資...

デザイン・アトリビュート

 

コーディネーションの仕組みと組織の脆弱さ

 経済的な資源配分問題において、価格システムがうまく機能しない場合について前回三つの「属性」を紹介した。 その三つとは、「シンクロナイズ問題(デザイン属性1)」「割り当て問題(デザイン属性2)」「イノベーション属性」であった。 これらの属性が生じるのは、その配分問題が、「厳密なコーディネーションが必...

コーディネーションの仕組みと組織の脆弱さ

 

ハーヴィッツの情報効率性定理

 意思決定を行う上で、情報の収集・整理・蓄積・分析、そして伝達に必要なコストは、非常に重要な要素である。 誤った情報を元に判断したり、誤ったシナリオによって立てられた生産計画が大きな損失を生み出す、、、と言うことは前回も述べたが、伝達に必要なコストの大小も生産計画策定に大きな影響を及ぼす。 たとえば...

ハーヴィッツの情報効率性定理

 

デザイン属性を伴う計画

情報効率性定理(復習)---------- ハーヴィッツの情報効率性定理は、デザイン属性を含む問題を除外している、、、というか、前提条件として「各生産単位も各消費者も、自分の情報しか持ち合わせていない」と言う状態から考え、先験的な最適解や情報がない状態から、「あと最低限いくつ情報があれば、経済効率が...

デザイン属性を伴う計画

 

規模・範囲の経済性とコア・コンピテンス

規模の経済性と組織のデザイン---------- 「規模の経済性がある場合、価格だけでは適正な生産水準を決めることができない」(市場の失敗の一つ)。 だから事業規模自体、一つのデザイン変数である。(デザイン変数とは、要するに生産組織の形態を決定するために考慮しなければならない要因の一つということかな...

規模・範囲の経済性とコア・コンピテンス

 

補完性とデザイン決定

三つの経済性(復習)---------- 企業の事業戦略として「経済性(コスト逓減)」がある。「経済性」には1)「規模の経済性」 大量生産・大量流通・大量販売など、大規模に事業を展開することによって限界費用を逓減することができる(もちろんある範囲の間においてであるが)。これを「規模の経済性」という。...

補完性とデザイン決定