インセンティブ契約

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インセンティブ契約記事一覧

モラル・ハザードとインセンティブ契約

先週の復習---------- モラルハザード問題が発生するには三つの条件が必要である。1)取引を行う双方に、利害の対立があること。 (つまり一方の犠牲の上に他方の利益が生じるということ)2)利害が異なる人間双方を、取引に至らせる理由があること。 (つまりとにかく取引をせねばならない状況に陥っている...

モラル・ハザードとインセンティブ契約

 

保証金の預託とモラル・ハザード

企業と保証金---------- モラル・ハザード問題の発生を抑える1つの方策として「保証金」を積む、、、という方法がある。 たとえばアメリカの建設業者は、道路を造ったりビルを建てたりというプロジェクトが約束期日までに約束の方法で完成できない場合の保証金を預託させられることが多く、それが達成できない...

保証金の預託とモラル・ハザード

 

所有の統一とインフルエンス活動

モラルハザードの三条件(復習)---------- モラルハザード問題が発生するには三つの条件が必要である。1)取引を行う双方に、利害の対立があること。 (つまり一方の犠牲の上に他方の利益が生じるということ)2)利害が異なる人間双方を、取引に至らせる理由があること。 (つまりとにかく取引をせねばなら...

所有の統一とインフルエンス活動

 

インフルエンス・コストと合併

先週の復習---------- なぜ組織が合併すると1+1=2以上にならないのであろうか? なぜ全ての生産を一つの企業で賄うようなことができないのであろうか? 理屈から言えば各部門を独立させた状態で運営し、要所要所で中央政府や本社が適切な指示を出し「選択的介入」を行うことで、少なくとも1+1=2の業...

インフルエンス・コストと合併

 

モラルハザード対策としてのインセンティブ契約

保険とインセンティブ契約---------- 現実社会における保険というものは、大なり小なりインセンティブ契約という形を取っている。 たとえば火災保険でも被害の全額をカバーしてくれる保険はなく、損害がある一定金額を超えた場合に越えた分だけカバーするという風な契約になっている。 また健康保険でも、被保...

モラルハザード対策としてのインセンティブ契約

 

リスク・プレミアム

 株主が経営者を雇ったり雇用主が従業員を雇うとき、モラルハザード問題が生じる。 つまり雇われている人間(エージェント)が雇っている人間(プリンシパル)の意志や利益に反して、自己利益を図ろうとするのである。 それを防ぐには従業員とインセンティブ契約(歩合給・ボーナス契約など)を結ぶしかない。業績と報酬...

リスク・プレミアム

 

リスク・シェアリングとインセンティブ

リスク・シェアリングの原理---------- それぞれ独立したリスクを持った二人以上の人間が、互いにリスクを分担しあうことによって総リスク負担費用を抑えることができる。これを特に「リスクシェアリングの原理」と言う。 リスクシェアリングの原理は、全ての保険契約の基礎となっている考えである。 たとえば...

リスク・シェアリングとインセンティブ

 

努力インセンティブと、契約の実現可能性

インセンティブ報酬の原理----------雇用主の利益を図って従業員が費やす努力の水準をe、その私的費用をC(e)とする。 努力水準eが示すのは、企業の業績向上に役立つために従業員が行うあらゆる種類の行動 たとえば接客態度の向上、業務に役立つ勉強、業界動向や新技術の研究、市場調査や分析、企画の提案...

努力インセンティブと、契約の実現可能性

 

インセンティブ契約のおさらい

従業員の確実同値額----------収入が歩合や会社の業績によって上がり下がりするより、 「給料が安くても、確実に一定額以上の給料を毎月もらいたい」という従業員は多い。 このとき従業員に支払われる給料額は、変動リスクを全て受け入れた場合の収入Iの平均(あるいは期待値)をI^とし、リスク回避係数をr...

インセンティブ契約のおさらい

 

インフォーマティブ原理

 インセンティブ報酬制度を設計するときに重要なのが、インフォーマティブ原理である。 インフォーマティブ原理を巻末の用語説明で調べると「ある変数の値の観察により、パフォーマンスの測定誤差が減少できるとき、その時に限って支払いはその変数の値に依存すべきである」と書いてあるが、これは要するに「従業員が企業...

インフォーマティブ原理

 

モニタリング強度原理

モニタリング強度原理---------- 前項では、業績の評価法については「所与given」として考えた。 だがしかし資源配分を変更し、モニタリング(評価法)を改善すれば効率のよいインセンティブを作り出すことができるはずである。 だがしかし、どれくらい資源(お金や人材)をモニタリングに回せば良いのだ...

モニタリング強度原理

 

均等報酬原理

均等報酬原理---------- 企業に勤める従業員は、職務として通常複数の任務をこなさねばならない。 営業活動をしたり販売したり。顧客からの苦情に対応したり、代理店やアライアンス(協業社)と会議をしたり。商品のプレゼン(提案)用の資料を作ったり、人事評価を行ったり。 そういった様々な作業をせねばな...

均等報酬原理

 

コスト・センターとプロフィット・センター

日本企業の下請け企業に対するインセンティブ---------- 日本の大企業(自動車・電機メーカー)が下請け企業に支払う部品代金は、契約で取り決められた金額ではなく、供給企業の決算報告書に書かれた実際の費用による。 たとえばある部品一万個の目標価格x^億円、実際の生産費用をx億円とすると、部品の代金...

コスト・センターとプロフィット・センター

 

所有と均等報酬原理

教員に対するインセンティブ契約の問題---------- 初等・中等教育の改善を目的とした教員に対するインセンティブをどのようにすべきか、、、という問題がある。 つまり生徒の学業成績を指標として何らかの報酬インセンティブを教員に与える場合、ペーパーテストの結果のみを指標として用いるのは是か非かという...

所有と均等報酬原理

 

異時点でのインセンティブ

 現実にインセンティブ・システムを実行するために厄介な問題となるのが「業績評価の基準をどう設定するか」ということである。 すなわち通常の平均業績「x^」が分かれば  E=α+β( e + x^)という形で報酬を決めることができるのだが、このx^をどう決めればよいのか? ということである。 この式を変...

異時点でのインセンティブ

 

ラチェット効果の影響

ラチェット効果---------- ラチェットとは、片方向にだけ回る歯車のことであり、あるシーズンに高業績を挙げたソ連の企業が、次のシーズンには中央政府からより高いノルマを課せられるという現象の観察から作られた「造語」である。 ソ連の中央政府は高業績を上げた企業にノルマの引き上げ(ラチェット引き上げ...

ラチェット効果の影響

 

リスク中立的な人間のモラルハザード

 ここまでは、エージェントがリスク回避的であるという仮定の下に議論を展開してきた。 すなわちたいていの人間が完全歩合制よりも固定給をもらう方が有り難い、給料が業績に応じて激しく変動するなんて耐えられない、、、という仮定のもとに話をしてきた。 だがしかし、仮にリスク回避係数rが0の人間(すなわちリスク...

リスク中立的な人間のモラルハザード