組織の経済学・マレニヨム

組織の経済学・マレニヨム

組織の経済学で、産業社会を理解しよう。

ポール・ミルグロム&ジョン・ロバーツの「組織の経済学」とは、かつて経済学部生から「電話帳」と怖れられた企業と経営に関して経済学的な視点でまとめられた大著です。

 

1995年に出版された本ですが、アメリカの大学のビジネススクールの教科書として編纂され、経済学・経営学的な視点と数多くのケーススタディを融合させたとされる画期的な一冊です。

 

私も2度目の大学時代、農学部の経済学コースで、この本を教材とした授業(外書講読)を受講しましたが、非常によい本だったので5500円という大金を払って、日本語版を手にいれて読みました。

 

ただあまりにも分厚いもので、メールマガジンを出すということで読むためのモチベーションを維持しないといけないくらい大変でした。

 

このサイトは、そんなポールミルグラム&ジョンロバーツ箸の 「組織の経済学」を読みながら経済学・経営学のキー ワードを勉強しようというメールマガジンのバックナンバー・サイトです。

 

なおメルマガは1998年から2003年にわたって書かれたもので、いささか古い記述も多いですし、情報社会についてはまだ無理解であった時期ですので至らない部分もあるかとはございますが、その点はご了承ください。

 

拙サイトご紹介

こちらも経済関係のサイトです。

 

よろしく。

 


組織の経済学、Amazonの書評。

本書は、当代一流の経済学者が書いた組織論のテキストブックである。

 

テキストブックと言っても、日本によくある並みの教科書ではない。

 

先端の理論を豊富に盛り込み、記述の密度が高い良書だ。

 

本書の論述は厳密だ。

 

アカデミックな研究の第一線に触れる内容が含まれている。

 

だから気楽に読み進めるというには、ちょっと重たい内容だ。

 

本自体が700ページにおよぶ大著でもある。

 

しかし経営実務に携わっている人たちや学生が、この際少しまとまった時間をかけて「挑戦」してみようというのなら、おすすめしたい本だ。

 

理論的論述が充実しているだけではなく、興味をそそるエピソードや事例も随所に盛り込まれていて、読者に対する配慮を忘れていない。

 

経済学者は伝統的に市場における取引に注意を集中してきた。

 

しかし今では多くの経済活動が市場取引ではなく、企業という組織の内部で行われている。

 

その組織内部の現象にスポットを当てて、基本的には経済学的視点に立ち経済学的分析ツールを駆使して議論を体系化している。

 

強いて言えば、本書で取り上げられているトピックの多くは、やや古い。

 

日本で経営学とよばれるビジネス・リサーチの世界では、すでに主要トピックではなくなったものが、本書のトピックの多くを占めている。

 

経営学では新製品開発、事業創造、ビジネスモデルの競争、経営イノベーションが主要テーマであって、議論の対象がきわめてダイナミックだ。

 

たとえばゲーム理論の応用を考える場合も、本書で議論されている組織内部の現象より、むしろ競争戦略やビジネスモデルとの関連が議論されたら、はるかにおもしろかっただろう。

 

とはいえ組織論の教科書として、これは第一級の本である。

 

こういう高水準の教科書が出版され、そしてアメリカで売れていることは、かの国の高等教育がきわめて質の高いものであることを示唆している。

 

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