インフォーマティブ原理

インフォーマティブ原理

インフォーマティブ原理

 インセンティブ報酬制度を設計するときに重要なのが、インフォ
ーマティブ原理である。

 

 インフォーマティブ原理を巻末の用語説明で調べると

 

「ある変数の値の観察により、パフォーマンスの測定誤差が減少で
きるとき、その時に限って支払いはその変数の値に依存すべきであ
る」

 

と書いてあるが、これは要するに

 

「従業員が企業の目的に沿って働いたかどうかということを示すよ
うな指標(たとえば売上高)がもし見つかれば、それを給料を支払
う一つの材料にせよ。(→従業員の自律的な努力は評価せよ)

 

 そしてそうでない指標(たとえば業界全体が潤っているか斜陽化
しているとか、会社全体がシステムとしてうまく動いた結果の業績
の向上による結果・業績などを示す値)は給料を決めるときのマイ
ナスの指標として除外せよ。
(→従業員の努力とは関係のない他律的な要素は排除せよ)

 

 そうすれば従業員はインセンティブ強度β値に見合うだけの努力
を行うから、その時企業も従業員もちゃんと儲かることになるはず
である、、、

 

ということのようです。

 

「働いたヤツにはちゃんと金をやれ。だけど色々な原因で、たまた
ま会社や業界が儲かっている分は従業員に払うな。それが経営の秘
訣だよ!」
という感じかな?

 

 ただし歩合制のセールスマンを雇って商売しているような会社の
ように目先の売り上げだけを指標にすればうまく行くのなら話は簡
単なんだけど、それでは企業のコア・コンピテンス(事業を継続的
に行うことによって継承される営業や技術のスキル)がなくなり、
そう言うモノを備えた企業に負けてしまう。

 

 ちょっとの研修でセールスに出かけられる甲子園球場の売り子な
らいざ知らず、売り上げが上げられないと給料は0ですぐにクビ、、
というようなことをしていると、商品に対する知識を身につけてい
る暇もなければ、お客様からの要望をフィードバックして新たな商
品を開発することもできない。

 

 それに目先の売り上げだけを問題にしていると、売り上げに直接
は関係の薄い「雰囲気作り」「信頼作り」などといった地道な努力
や評判は軽視されてしまうので、多くの企業は売り上げ金額以外に
「お客のリピート率」とか「利潤率」だとか、或いは「従業員の出
社率」とか、、いろいろな判断基準を設けている。

 

 もちろんインセンティブ報酬は、曖昧な判断基準では支払えない。

 

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■インセンティブ強度原理
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 さて最適なインセンティブの強度は四つの要因によって決まる。

 

●追加的な努力がもたらす利潤の増分:

 

 費用を掛けて従業員から努力を引き出してみても、利潤が増えな
いならお話にならない。
 ある一部門だけを効率化してやる気を引き出しても、他で相殺さ
れて利潤が増えないなら意味がない。
 そういうわけで追加的な努力(input)と利潤(output)がパラレ
ル(平行して増える)でなければならない。

 

●リスク回避度:

 

 リスク回避度が大きいエージェント(つまり固定給を欲しがる人
間)に対しては、あまりインセンティブ強度を強くしなくてもよい。
 逆にリスク回避度が0に近い人間(つまり歩合給で給料をもらい
たいと思っている人間)に対しては、インセンティブを与えるべき
だ。

 

●業績評価の正確さ

 

 業績が正確に評価できれば、分散値(平均値からのばらつき)は
小さくなる。そうであればインセンティブを強くしても十分効果が
でる。
 だがしかしうまく業績が評価できなければ分散値は大きくなり、
強いインセンティブを与えてもあまり効果がでなくなる。

 

●インセンティブに対するレスポンス(反応)の強さ:

 

 たとえば一定の速度の生産ラインで働いている従業員に対してイ
ンセンティブを与えても、生産ラインの速度を上げない限り意味が
ない。
 つまりレスポンスの強さが強ければインセンティブを強くすべき
だが、レスポンスの強さが弱ければインセンティブは弱くてよい。

 

 

 これらの要素をまとめて式に表すと、

 

β=P'(e)/{1+rVar(x+γy)C'(e)}

 

となるか書いてあるけど、、、、あんまり意味はないか。

 

 

NEXT:モニタリング強度原理

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