潜在型マス・カスタマイズとは、顧客が自ら発見するカスタマイズ

潜在型マス・カスタマイズとは、顧客が自ら発見するカスタマイズ

さらば価格競争。コモディティ化の罠から抜け出せ!―コモディティ、製品、サービスに続く、第四の経済価値「経験」

潜在型マス・カスタマイズ

四つ目の顧客我慢は「反復」である。

 

たとえばいつも行くお店で、
「いつもの」と注文すれば欲しいモノが出てくるのと、
そうではなくいつも事細かに注文を出さないと、
同じモノが手に入らないような場合とを考える。

 

そうすると後者で顧客は、
毎回同じ内容の注文を繰り返さねばならなくなり、
我慢を強いられることになるから。

 

たとえば世界一のサービスと言われる
リッツ・カールトン・ホテルでは、
宿泊客が毎回どのような選択をしているかをデータベース化し、
次のサービスに生かしている。

 

その顧客がコカコーラが好きかペプシが好きか、
喫煙者か非喫煙者か、
枕は堅めのモノにするか低アレルギー製のモノにするか。

 

そういった顧客の要望や選択を事細かに記録し、
それらのサービスが次回から当たり前のように、
顧客に提供されるようなシステムを構築した。

 

つまりカールトン・ホテルを利用すればするほど、
顧客が注文せずとも自分にあったサービスが提供されるようになるわけだ。

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リッツカールトンホテルのマスカスタマイズとは

リッツカールトンホテルに数回宿泊すると、
顧客はだんだん他のホテルに泊まることができなくなる。

 

つまりカールトン・ホテル以外のホテルに泊まると
だんだん不快感が増し、
カールトン・ホテルが存在する場所では、
必ずカールトン・ホテルを予約せずにはおれなくなるのである。

 

こういう風に顧客ごとに
別のカスタマイズが行われていることを知らせずに、
カスタマイズされた商品やサービスを提供することから、
これを「潜在型マス・カスタマイズ」と呼ぶ。

 

潜在型マス・カスタマイズは、潜在型であるので、
顧客が他の競争相手企業のサービスを選択した場合にのみ、
その差がハッキリする。

 

そして潜在型であるので、他の競争相手には、
どのようなサービスを行っているのかわかりにくく、
後発企業がキャッチアップしその差を埋めるのは非常に困難である。

 

そしてこのアプローチによって顧客が得る経験
(エクスペリエンス)価値とは「発見」である。

 

カールトン・ホテルの常連顧客は、
これ以外のホテルではただの顧客の一人に過ぎないが、
カールトンでは何も言わなくとも欲しいサービスを提供される、
「特別な顧客」として扱われるという事実を「発見する」のである。

 

 

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