適応型マス・カスタマイズ

顧客ガマンの第二は「選択肢が多すぎて、自分にあったモノを選ぶのに困る」ということである。

 

たとえばペンシルベニアのリュートン・エレクトロニクス社は、微妙に性能を変えてプログラミングすることのできる照明制御装置を開発して売り出した。

 

部屋に合った照明というのは、なかなかうまく選べない。

 

照明のカラーや照度、デザインや色合い。

 

そう言ったモノは実際の部屋で何度も試してみなければ、ピッタリのモノを選び出すのは難しい。

 

だから顧客が店頭で自宅の部屋にピッタリの照明器具を手に入れるのは至難の業である。

 

だからこの会社はコンピュータによって大まかなシミュレーションを行い、選択可能な部品(たとえばデザインとかフードのカラーとか)をチョイスし、かつ自宅で思う存分カスタマイズできるような照明器具を創り出したのである。

 

この会社の照明器具を購入すれば、顧客は家で微妙な色合いの照明を探し出し、メモリーに記憶させることができる。

 

デイタイムの照明、睡眠時の照明、パーティ時の照明、そういうTPOに合った照明を探しだし、それをセットしておくことができる。

 

この顧客アプローチは一つ目のアプローチと微妙に違うね。

 


顧客と協働して選ぶか、顧客が自分で調整できるようにするか

メガネのミキのアプローチは、顧客それぞれに合ったメガネを顧客と共に探し出し、それを顧客の目の前でくみ上げて提供する「協働」であった。

 

が、この顧客アプローチは製品自体に、顧客がカスタマイズ可能な機能を付けるということで、製品自体のカスタマイズを行わないと言うことである。

 

顧客は心行くまでカスタマイズの実験を「経験」できる。

 

これがつまりこのアプローチの価値である。

 

顧客が思う存分組み合わせを変えたり、機能を加減して実験できるような商品をつくり、顧客ガマン度を引き下げるような手法を、「適応型マス・カスタマイズ」と呼ぶことにする。

 

適応型マス・カスタマイズは、企業が「顧客自身によってカスタマイズ可能な商品やサービスを提供する」ことによって、顧客の不満を減らし楽しみを提供することができる。

 

お好み焼き屋とかもんじゃ焼き屋でお客に材料だけ提供して、お客に勝手に焼いて食べてもらうような店が結構あるが、言ってみればそんな感じかも知れない。

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