原発続行か、脱原発か。
福島第一原発のコントロールが
未だ上手くいかない状況で、
大きく意見が割れているようです。
アメリカやフランスなどは、
日本が脱原発方向に行かないように
必死で説得している状況ですが、
日本の世論は恐らく脱原発方向でしょう。
しかし日本一国だけで考えれば、
実は原発なしでも電力をまかなえるだけの
発電量は確保できそうです。
というのも日本は今、
超高齢化と人口減少方向ですから、
家計消費の電力需要が増える事はないでしょう。
日本は明治維新・開国後からこれまで
輸出企業が商品を作って輸出し、
それで外貨を稼ぐという経済構造でした。
が、80年代から輸出企業が
欧米や中国・東南アジアを中心に
海外に工場を相当移したために、
国内の製造業・メーカー・工場での電力需要は、
これかも大幅に増えると言うことは考えられません。
国内で消費されるモノを作るだけなら、
現在のように電力は必要ないわけですね。
なので日本国内に関しては、
これ以上電力消費量は増えないので、
今ある原発を別の発電方法に置き換えれば、
十分だということになります。
ただしこれは経済が衰退方向にある
日本という国一国の事情ですが。
太陽光発電・風力発電の可能性
それでは原発に代わる発電方法があるのかどうか。
たとえば太陽光発電や風力発電はどうか。
日本では太陽光発電が一般家庭向けに普及し出しましたが、
世界では意外なことに、風力発電の開発がドンドン進んでいます。
たとえばスペインでは2011年3月に、
風力発電が発電量シェアのトップになりました。
---------------引用---------------
【4月1日 AFP】再生可能エネルギーへの
取り組みで知られるスペインの
3月の電力供給で、
風力発電の占める割合が前年同月比5%増の21%に達し、
初めて最大の供給源になった。
同国の送電網管理会社REEが31日に発表した。
太陽光や水力を含む
再生可能エネルギー全体の割合は42.2%で、
こちらは前年同月の48.5%より減少した。
他の供給源の割合は、
水力17.3%、太陽光2.6%、原子力19%、
石炭火力12.9%などとなっている。
スペイン風力発電協会(AEE)によると、
同国の3月の風力発電量は、
ポルトガル程度の広さの国の
電力消費1月分をまかなえるという。
ホセ・ドノソ(Jose Donoso)AEE会長は、
「この歴史的な成果は、風力が自然のクリーンなエネルギー源である上に
競争力もつけており、スペインの300万世帯に
供給する能力があることを示している」と語った。(c)AFP
スペインの風力発電、最大の電力供給源により引用
---------------引用おわり---------------
スペインの人口は、約4600万人ですから、
約2000万人分の電力が、
自然エネルギーでまかなわれているわけですね。
また先日、2010年度末時点の
風力発電の全世界発電能力が発表になりましたが、
2億キロワット弱(1億9439万キロワット)でした。
これはなんと、原発200基分の発電能力と言うことになります。
だから全世界で風力発電に取り組んで今の5倍以上にすると、
原発の1000基分くらいは、電力がまかなえそうってことですね。
(現在の世界の原発は、約450基。アメリカ100、日本50、フランス50)
日本の場合は、風力発電の発電シェアはまだ全然低いので、
今から1万基くらい風力発電機を作れば、
原発20基分くらいの電力は供給できるはずです。
ただ問題は、自然エネルギーだけで、
21世紀末に120億人とも150億人とも言われる
地球人口全員に先進国並みの生活ができるエネルギーが
供給できるかどうかって事です。
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