福島県の土壌から、
放射性のストロンチウムが
検出されたそうですね。
ストロンチウムというと、
炎色反応の時に色を覚えるあれです。
炎色反応の覚え方にも色々あるようですが、
「リアカー無きK村、動力借るとうスルべに馬力」
リチウム(Li):赤、ナトリウム(Na):黄色
カリウム(K):紫、銅(Cu):緑色、
カルシウム(Ca):橙色、ストロンチウム(Sr)紅色
バリウム(Ba):緑色
ストロンチウムは危険か?
この中では一番馴染みのない金属ですが、
ストロンチウムはアルカリ土類金属で、
食べるとカルシウムが入る場所に入るようです。
つまりストロンチウムを食べると骨とか歯に入って、
そこで「たまに」放射線を出すって事です。
ストロンチウム90は、半減期が28年というので、
28年間にわたって半分くらいが、
ちょっとずつ崩壊して、安定化するってわけですね。
ただし、ストロンチウムが骨に入った場合でも
骨の再構築(リ・モデリング)が毎日のように
骨芽細胞と破骨細胞によって行われますから、
ストロンチウムが骨の中にずっと残るわけではありません。
血液が酸性化(アシドージス)すると
破骨細胞が骨からカルシウムを溶かしだして
血液中に流してPHを保ちますから、
恐らく同じ動きになると予想できます。
対処法としては、カルシウムを
不足させないってことでしょうね。
ということで積極的に放射性ストロンチウムを含んだ食品を
摂らない限りは、何も心配する必要はないでしょう。
人間の身体には4,000ベクレルの放射能がある
放射能がなぜ体に悪いかというと、
細胞内のDNAを傷つけて、
ガンや白血病の発生確率が上がるからです。
しかし福島第一原発事故程度の放射能でしたら、
原発内でずっと暮らしていない限りは影響はないはずです。
というのも実は、我々人間の体の中からも、
4,000ベクレル以上の放射能があるんですね。
我々の体の中には元々、
炭素14とカリウム40という放射性元素がたくさんあって、
体の中で4,000~7,000ベクレルの
ベータ線(放射線:電子線)が出ているんです。
ベクレルという単位の定義は、
「1秒間に自然崩壊して放射線を発する原子核の数」
ですから、我々の体の中では、
1秒ごとに4000コ以上の放射線が発生しているんですね。
放射能の話を説明する場合に、
自然界から受ける放射線というデータが良く出てきますが、
その3分の1は、カリウム40が原因の放射線です。
このカリウム40は半減期が12億年だという事で、
岩石などの年代測定などにも使われています
(「カリウム-アルゴン法」)が、
つまりこの4,000ベクレルという数値と比べて考えると、
100ベクレルや200ベクレルの水を飲んでも、
全然へっちゃらだって事が分かるでしょう。
怖いのは放射能じゃなくて、知識がないことです。
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