ウォールストリート・ジャーナルは、なぜ東京オリンピックの経済効果を小さく見積もっているのか

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東京オリンピックの経済波及効果について、
ウォールストリート・ジャーナルでは、
3兆円でも大きすぎるとしています。

http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887324255404579071801286545402.html

ウォールストリート・ジャーナルは、
アメリカの投資関連情報誌なので、
かなりシビアな見積もりを出していますね。

というのも経済波及効果というのは通常、
「減る分」を計算に入れないので、盛りすぎなんですね。

これでは経済に与える「本当の波及効果」が計算できません。

具体的な例を挙げると、関西では阪神タイガースが優勝したら、
経済効果が500億円になるなんていいます。

これは阪神を応援するための応援グッズが売れたり、
甲子園球場へ応援に行く交通機関の利用客が増えたり、
家で野球中継を見る時に飲むビールの消費量が増えたり、
、、、という風に、増えた出費を積み上げて計算します。

しかし家計収入自体は阪神が勝とうが負けようが、
大して増えないわけですから、
応援のために増やした出費の分だけ、
他の出費を節約しているはずなんです。

となると、経済効果◎◎兆円!!!と言っても純増じゃなく、
実際に出費が増えるのは、その数十分の一程度なんですね。


だからウォールストリート・ジャーナルの記事でも、
オリンピックのための公共投資が増える一方、
それ以外の公共投資が減るので、
純増分はおそらく数千億円規模だと書いていますね。


また新たな投資による波及効果についても、
東京圏は、すでに充分発達した地域ですから、
あまり波及効果もなさそうということになります。

日本経済は、世界第3位の500兆円という規模の経済ですから、
7年間で数千億円の純増では、0.1%にもなりませんしね。


もちろん、気分によって出費が増えると言うことはあります。

というのも人間は、将来の収入見込みによって、
現在の出費を考えるからです。

来月、百万円の収入があるとわかったら、
今月百万円使っても良いかな、と思って使うわけです。

オリンピックで景気が良くなって収入が増えそうだ、と思えば、
出費が増えて景気がさらに良くなると言うことです。

しかし収入が増える見込みがなければ、
出費を増やそうにも出す金がないわけですから、
実際の純増はわずかになる。

ウォールストリート・ジャーナルでは、
そのあたりを計算に入れているわけでしょうね。