背水の陣なんか敷くんじゃない(2)~成績は、突然上がり出す
さて漢の将軍・韓信の『背水の陣』というのが、どういう作戦だったか、前回、ざっと書きました。
つまり背水の陣というのは、背後が川という不利な場所に陣を敷き、しかも船や食糧を焼いて退路を断つというところを敵側に見せる、という手でした。
そして与しやすしと見た敵を、城門からおびき出し、わざと川縁まで退却して敵を引きつけているうちに、少数の別働隊が門を突破して、場内に自軍の旗を並べて敵の動揺を誘い、挟撃して敵を撃破したという作戦でした。
ではこの話と今回のドラゴン桜の話と、どこが似ているんでしょう?
私はいったい、何に共通点を見いだしたのでしょう? わかりましたでしょうか?
「●●頃には成績が急上昇すると、教師がみんなで言い続けた」というのは、実は指導する側の手だったわけですね。そういいつつ、実は退屈な基礎トレーニングを、くり返しやらせていたわけですね。
これは簡単に言うと、「時間稼ぎ」であり、また「受験生のモチベーションを維持する作戦」だったわけです。
そう言い続けることによって、2人に退屈な基礎の受験勉強を続け、させたわけです。
真の目的は、実は「基礎受験学力を、この2人に植え付けること」だったわけです。
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● 受験学力の基礎を身につけるには、相当な時間がかかる
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もちろん指導する側には、自信があるのです。
これこれこれだけの量の勉強をくり返しやれば、必ずそこまで学力は上がる。
生徒の顔を見て、細かくチェックテストを行い、その結果を見ながら指導するのであれば、かなりの確率で成績を上げることが可能です。
私も以前、不登校の生徒を高校に合格させるために、最低限合格に必要なことだけをピックアップして毎日繰り返させるということをやりましたが、確かにできるんです。
ところが、これを生徒さんに続けさせること自体が、難しい。と言うのも、やってすぐには成績が上がらないからです。
またすぐに成績が上がるようだと、勉強をなめて復習をやらなくなるなんてことも、しょっちゅうです(特に中学生などはね(^o^))。
たとえば私はこのメルマガで、受験勉強を始めるにはまず、合格英熟語300の英文を丸覚えしろ! と何度も書いてきました。
英文の丸覚えができなくても、とにかく英熟語からやれ! と書いてきました。
でもこれをやるには、どう頑張っても最低1ヶ月はかかります。
e-bookで、詳しいやり方も紹介していますが、それでもそれくらいの時間はどうしてもかかってしまいます。
そしてその知識を使って問題を解けるようになるにも、あと2ヶ月は、かかります。
さらに模試の長文読解や和文英訳に楽に取り組めるようになるまでは、最低でも半年は必要でしょう。
となると、続かないんです。残念ながら…
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成績は、突然上がり出す
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基礎学力のトレーニングをやっているときは、模試を受けてもさほど点数は上がりません。
英語も、なかなかわかったような気にはなりません。
やってもやっても成績が上がらない…、そんな感じに陥ります。
プラトー?! って、本人は思います。
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plateau ←こういう綴りなんですね。京大英語で狙われそう(^o^)
〔高原・台地の意〕
技能の学習で、進歩が一時的に止まり横ばいになった状態。
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でも実は、プラトーなんかではないんです。
単にパズルのピースが足りないだけ。
まだパズルのピースや、ピースを当てはめる能力や知識が、そろってないんです。
自転車で言えば、ペダルが一個ないとか、チェーンが切れてるとか。
パソコンで言えば、CPUはあるがROMがないとか、ソフトウエアが足りないとか、DLL(ダイナミック・リンク・ライブラリ)が足りないとか、そう言う話です。
部品が足りないのですから、できるようにはならないんです。
ところが、あるところまでやると、突然点数は上がるようになります。
たとえ問題は解けなくても、英語の問題の骨格が、急に見えるようになり、もうちょっとやれば、解けるんじゃないか? と思えるようになります。
このままやっていけばいいんだ! という感じがしてきます。
部品がひとそろいそろって、機械が動き出した感じです。
ここまで持ってこられたら、その後はそんなに難しくはありません。
なぜなら勉強している本人に、足りない部品が何か、わかってくるからです。
足りないパズルのピースは何か。
自転車だったら、タイヤの空気が足りないとか、ハンドルが歪んでいるとか。
パソコンなら、メモリーを増やせばいいのか、CPUを速くすればいいのか、それとも別のプログラムを使うようにすればいいのか、わかってきます。
もっといい部品や、もっといい仕組みをそろえれば、もっとスムーズに機械を動かせそうだゾ!…そんな気分です。
そう言う実感が湧き出すと、勉強というのは一気に進みます。それでもって、成績も急上昇するわけです。
ただやっぱり、そこまで退屈な勉強を繰り返すのが、難しい。
成績が上がったり、学力が上がったという実感ができるまで、何ヶ月もかかるわけですから、続けるのは本当に難しい。
そこで「●●になったら、成績は急上昇する!」と言い続けて、退屈な基礎トレーニングを続けさせたわけですね。
で、その裏打ちとして、成績を上げるのに必要な最低限の基礎トレーニングを繰り返すということを、やっていたわけです。
真の狙いは、こっちなんですね。
『背水の陣』と、理屈は同じです。
表面上に現れているのが秘訣ではないんです。それと同時にウラで動いていることこそが、本当は大事なんです。
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【表面的なこと】→
「●●になったら、成績は急上昇する!」と講師みんなが言い、勉強に対するモチベーションを維持させる。
【ウラで動いていること】→
成績が上がるのに必要な最小限のことをリストアップし、それをとにかく身につけさせるために、手練手管を尽くす。
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そういうことです。
学校で英単語のターゲット1900を学校でやらされている人なんか、たいてい嫌になっているはずです。
だって先に熟語をやらないと、英文が読めるようになんか、なんないんですから。
… 残念 (^o^)。
何でそれがわからないんやろうね?


