為替レート

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為替レート

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■自国の通貨で外国のモノが買える不思議。
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 日本の貨幣である「円」で、日本国内で生産された財やサービス
を購入できるというのは、さほど不思議ではない。

 

 だが日本の「円」でアメリカの製品を購入できるというのは、非
常に不思議な話である。

 

 というのももし、あなたの会社に名前も聞いたことの無いような
国の商人から商品の発注があったとしても、その国の通貨で支払い
をされるとなると、たいがいは困るはずだからである。

 

 何しろ知らない国の知らない貨幣を持ち込まれたって、それがど
れだけの価値のモノかはわからない。

 

 そんなものと自分の会社で作った商品とを交換するわけにはいか
ないし、日本に住む従業員にそれを給与として支払ったら、従業員
は二度と会社に来なくなる。

 

 たとえ名前が「リアル」という通貨があったとしても、その経済
内で流通しなければそれはリアルな通貨としては使えない。タダの
紙切れか金属片にしか過ぎないのである。

 

 そう言う風に考えると、日本の通貨でアメリカの財やサービスを
購入することができる、、、というのは非常に不思議なことである。

 

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■為替と為替レート
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 外国の財やサービスを自国の通貨で買える、、というのは、外国
為替市場でお互いの通貨同士を交換しているからである。決して自
国通貨で他国の財やサービスを購入できるわけではない。

 

 アメリカで生産される財やサービスは、やっぱりアメリカ・ドル
でしか買えないし、日本で生産される財やサービスも基本的に日本
円でしか買えない。

 

 もちろんこれには例外もあって、イスラエルや中南米ではドルが
そのまま通用する(らしい)。
 韓国でも日本円はたいてい通用する(らしい)。

 

 自国通貨が不安定な場合、安定感のある他国通貨が替わりに流通
し、取引に用いられるということはある。

 

 だが基本的には自国の財やサービスは自国の通貨でしか買えない
し、他国の財やサービスは他国の通貨でしか買えない。

 

 じゃあ日本人はアメリカ国内で生産されている財やサービスを買
えないじゃないか、、、ということになるが、それでは不便だから
そこで自国通貨を外国通貨と交換してその国の財やサービスを買お
うとする。

 

 つまりこれが外国為替取引というやつで、円をドルに替えたい人
とドルを円に替えたい人が一堂に会し(笑)、円とドルを交換する
わけである。

 

 もちろん「外国為替市場」といったって、東京や大阪の証券取引
所のような特別な取引所があるわけではなく、日本と海外の銀行が
上田ハーローとか東京フォレックスなんていう仲介会社を通して通
貨の取引を行うだけであるが、そういうわけで日本の通貨でアメリ
カの財やサービスを買うことが可能になるわけである。

 

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■名目為替レート・実質為替レート
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 貨幣に「名目価値」と「実質価値」という二つの価値があるよう
に、為替レートにも名目為替レートと実質為替レートがある。

 

 名目為替レート(nominal exchange rate)とはもちろん通貨の額
面上の交換比率であり、実質為替レート(real exchange rate)とは、
「財貨」の二国間の交換レートである。

 

 たとえば「1ドル=100円」というのは名目レートである。
 たとえば「同じ車一台の価格、1万ドル=130万円」というのは
実質レートである。

 

 一般家庭で年間に消費される商品の価格をイコールとして計算す
る「購買力平価」というのも実質レートの一種であり、アメリカの
価格水準をPa、日本の価格水準をPjとすると、

 

{実質為替レート}={名目為替レート}×(Pa/Pj)

 

となる。

 

 どうやって価格水準を決定するかという問題はあるけれど、

 

1)実質為替レートが高くなれば、外国から買う財やサービスは相
 対的に安くなる。 

 

2)実質為替レートが低くなれば、外国から買う財やサービスは相
 対的に高くなる。

 

ということになる。

 

NEXT:実質為替レートと政策

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