名目為替レート・実質為替レート

名目為替レート・実質為替レート

名目為替レート・実質為替レート

 

 貨幣に「名目価値」と「実質価値」という二つの価値があるよう
に、為替レートにも名目為替レートと実質為替レートがある。

 

 名目為替レート(nominal exchange rate)とはもちろん通貨の額
面上の交換比率であり、実質為替レート(real exchange rate)とは、
「財貨」の二国間の交換レートである。

 

 たとえば「1ドル=100円」というのは名目レートである。
 たとえば「同じ車一台の価格、1万ドル=130万円」というのは
実質レートである。

 

 一般家庭で年間に消費される商品の価格をイコールとして計算す
る「購買力平価」というのも実質レートの一種であり、アメリカの
価格水準をPa、日本の価格水準をPjとすると、

 

{実質為替レート}={名目為替レート}×(Pa/Pj)

 

となる。

 

 どうやって価格水準を決定するかという問題はあるけれど、

 

1)実質為替レートが高くなれば、外国から買う財やサービスは相
 対的に安くなる。 

 

2)実質為替レートが低くなれば、外国から買う財やサービスは相
 対的に高くなる。

 

ということになる。

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ここまでのまとめ

 

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      ■「貿易黒字」=「対外純投資」■
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 国民所得勘定の恒等式を純輸出で括ると、
 NX =Y−(C+I+G)
である。

 

 一方国民貯蓄SはS=Y−C−Gであるから、これを上の式に代
入すると、S−I=NXとなり、このS−Iを特に「対外純投資」
と呼ぶ。

 

 S−I=NXの場合のNXを特に貿易収支(トレード・バランス)
と呼ぶが、これは純輸出の別名だと考えてよい。

 

 大事なことは
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 貿易黒字が生じたとき、対外純投資はプラスになっている。
 貿易赤字が生じたとき、対外純投資はマイナスになる。
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ということである。

 

 

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       ■小国開放経済の貿易収支■
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 さて閉鎖経済では、経済内での国内投資Iと国民貯蓄Sがちょう
ど釣り合う点、すなわちI=Sである均衡点に利子率rが決まるが、
しかし小国開放経済では「世界利子率r*」が所与のモノとして経済
の外部から与えられる。

 

 だからこの経済が閉鎖されていた場合の利子率rより、海外の利
子率r*の方がもし大きければ、お金はどんどん海外に流れ出してい
くことになる(お金は当然利息の高い方へ流れるからね)。

 

 そうなるとそれだけ国内投資Iが減ることになるが、貯蓄S−投
資I=貿易収支NXだから、
「小国開放経済においての貿易収支NXは、世界の利子率r*に対応
するSとIの関係によって決まる」
ということになる。

 

 

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         ■経済政策と貿易収支■
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・政府が購入Gを増やすと、国民貯蓄Sが減って貿易収支はマイナ
 ス方向に振れる。
・政府が減税してTを減らすと、国民貯蓄Sが減って貿易収支はマ
 イナス方向に振れる
・外国が政府購入を増やして世界利子率r*が上昇すると、投資Iが
 減って貿易収支はプラスの方向に振れる。
・政府が投資刺激策を講じて投資需要関数が上方へシフトすると、
 投資Iが増えて貿易収支はマイナス方向に振れる。
 とにかくNX=S−I。

 

 

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          ■実質為替レート■
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・実質為替レートが高くなれば、外国から買う財やサービスは相
 対的に安くなる。 
・実質為替レートが低くなれば、外国から買う財やサービスは相
 対的に高くなる。

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