開放経済

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開放経済記事一覧

小国開放経済へのプロローグ

 ここまでは、貿易が無視できる範囲内の「閉鎖経済モデル」について考えてきた。 すなわち国民所得勘定(Y=C+I+G+NX)で、NX=0とおくモデルで、国内で生産するモノの殆ど全てを国内で消費し、国内で消費するモノの殆ど全てを国内で生産する、、、、という状態の経済の話である。 だがしかし近代の国際経済...

小国開放経済へのプロローグ

 

対外純投資と貿易収支

 閉鎖経済における国民勘定の恒等式は、 Y(総生産)=C(消費)+I(投資)+G(政府購入)であった。 すなわち国内で生産したモノはすべて国内で消費するというわけである。 だが小国開放経済では外国との取引が経済で大きな役割を果たし、ある財やサービスが自国で生産されているか外国で生産されているかは、経...

対外純投資と貿易収支

 

小国開放経済における貯蓄Sと投資I

 小国開放経済のモデルでは、「資本の完全(自由)移動性」を仮定する。 すなわちこの国の住人や企業は世界の金融市場に完全かつ自由にアクセスでき、政府は企業などの貸し借りに関して何らの介入も行わないものとする。 そしてまたこの経済の影響で、世界の金利は上がったり下がったりはしない。 つまりこの国の実質利...

小国開放経済における貯蓄Sと投資I

 

経済政策と貿易収支

----------■基本式(復習)---------- 国民所得勘定の恒等式を変形すると、 NX =Y−(C+I+G)となる。 また国民貯蓄SとはGDPから消費Cと政府購入Gを差し引いたモノでS=Y−C−Gであるから、これを上の式に代入すると、 S−I=NXである。 このS−Iを特に「対外純投資」...

経済政策と貿易収支

 

外国の影響、投資需要の変化

 ある外国の政府が政府購入を増やしたとしよう。 その国(或いは国々)が小国であれば世界利子率r*は変化しないが、無視できない経済規模であれば世界利子率r*は跳ね上がる。 世界利子率r*が跳ね上がれば、小国開放経済内の投資I=I(r)は減る。というのも利子率rが上がると金を借りて儲かる商売が減るから、...

外国の影響、投資需要の変化

 

自国通貨で外国のモノが買えるのはなぜ?

 日本の貨幣である「円」で、日本国内で生産された財やサービスを購入できるというのは、さほど不思議ではない。 だが日本の「円」でアメリカの製品を購入できるというのは、非常に不思議な話である。 というのももし、あなたの会社に名前も聞いたことの無いような国の商人から商品の発注があったとしても、その国の通貨...

自国通貨で外国のモノが買えるのはなぜ?

 

名目為替レート・実質為替レート

 貨幣に「名目価値」と「実質価値」という二つの価値があるように、為替レートにも名目為替レートと実質為替レートがある。 名目為替レート(nominal exchange rate)とはもちろん通貨の額面上の交換比率であり、実質為替レート(real exchange rate)とは、「財貨」の二国間の交...

名目為替レート・実質為替レート

 

実質為替レートと政策

 日本円の実質為替レートが高くなれば、日本のモノやサービスを買うよりも外国のモノやサービスを買う方が安く付く。 そして一方海外から見れば日本のモノやサービスは相対的に高くなる。 つまりレートが高くなれば海外からの輸入は増え、日本からの輸出は減るということになる(純輸出が減少)。 逆に日本円の実質為替...

実質為替レートと政策

 

実質為替レートεとNXは逆相関

 所得勘定の恒等式:Y=C+I+G+NX から、    NX = Y−(C+I+G)       =(Y−C−G)−I  ここで国民貯蓄S(公的貯蓄+民間貯蓄)=Y−C−Gなので       = S−I また消費Cは可処分所得Y−T(税金)の関数で、Y−Tが増えるとC=C(Y−T)も増えるという順相...

実質為替レートεとNXは逆相関

 

保護主義政策と貿易赤字

 世界を1つの大きな閉鎖経済だと考えると、世界利子率r*は世界貯蓄Swと世界投資Iwが釣り合う利子率に決まることになる。 で、海外の多くの国が政府購入を増やしたり減税したりすると、S=Y−C−Gだから世界貯蓄Sw が減り、投資に回るお金が少なくなるので世界利子率r*が上昇することになる。 世界利子率...

保護主義政策と貿易赤字

 

名目為替レートと購買力平価

 さて実質為替レートがどう動くかはわかったが、実際に取り引きされるのは「名目為替レート」で、である。 今日の為替レートがどうなっているかはよくわからないが、1ドル=105円というレートなら、その名目レートで貨幣を交換しなければならない。 では実質為替レートεと名目為替レートeとは、どのような関係にな...

名目為替レートと購買力平価

 

大国開放経済 ラージ・オープン・エコノミー

 閉鎖経済ではNX=0であることから、実質利子率rはS=Iとなるような水準で決定される。<<参考>> r(利子率)  ↑       | \ → \    /S=S(r) |  \   \  /r'| \   \/  | \ /\↑|     \/  \ r|...

大国開放経済 ラージ・オープン・エコノミー

 

大国開放経済と政策

 さて例によって、政策と経済の関係について考える。 もう三度目くらいだから、みなさん先刻ご承知でしょうが、政府購入Gを増やしたり税金Tを減らしたり(減税)した場合の影響である。 政府が政府購入Gを増やしたり減税を行ったりする(これを拡張的財政政策というらしい)と、国民貯蓄Sが減る。 国民貯蓄Sという...

大国開放経済と政策

 

国民貯蓄と貿易赤字

 前回は、政府が政府購入を増やしたり減税したりした場合の影響を考えた。 この場合国民貯蓄Sは減少し、S=I(r)+NFI(r)とrが逆相関関係であることから実質利子率rは上昇する。 実質利子率rが上昇すれば金を借りても儲かる事業が減るが、高金利に引かれて資金は海外から流れ込む。 ここでNX=S−I(...

国民貯蓄と貿易赤字