住宅投資と在庫投資

住宅投資と在庫投資

住宅投資と在庫投資

 投資支出を分類すると、
・企業固定投資(企業の生産設備や建物に対する投資)
・住宅投資(人々が住むための住居や家主が貸すために建てる投資)
・在庫投資(原材料や備品、半製品、完成品など、企業がオフィス
や倉庫に保管するモノに対する投資)
の三つになる。

 

 

 投資支出の三分類の二つ目は、住宅投資である。

 

 住宅価格は既存の住宅ストック市場の均衡によって決定され、住
宅投資は住宅価格によって決定される。

 

 住宅の相対価格Pk/P(他の財に対する住宅の価格)が上昇すれば、
企業は住宅建設に投資を行うので、供給関数は右上がりになる。

 

 その一方で住宅の相対価格が上昇すれば、住宅に対する需要は減
るので、需要曲線は右下がりになる。

 

Pk/P
 |  \  |        
 |   \ |       
 |    \|       
 |……………\
 |     |\
 |     | \
 |     |  \ 
 |     |   \
 ―――――――――――住宅需要
     住宅ストック

 

 住宅の供給は住宅建設にかかる期間だけかかるから、新規に住宅
建設を行う場合には、現在の住宅価格によって投資水準が決まる。

 

 つまりトービンのqと考え方は同様で、現在の住宅ストックの市
場価値と新規に建設する住宅のコストの比によって投資が決まる。

 

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■在庫投資
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 投資の三分類の三つ目は、在庫投資である。
 在庫投資はGDPの1%を占めるが、きわめて不安定な投資である。

 

 企業が在庫を持つには様々な動機があり、一つ目は「生産の平準
化」である。

 

 企業は生産を一定にする方が安上がりである。作りすぎた場合が
つまり在庫、、、ということになる。

 

 また在庫を持っていれば、サンプルとして店頭に並べたり、ユー
ザーに見せたりできるので販売促進に役立つ。

 

 機械が故障したり、不具合があった場合に在庫を持っていれば、
当座をしのぐこともできる。

 

 そして最後に在庫切れ回避である。在庫がないばっかりに、利益
を取り損なうことを「機会損失(チャンスロス)」と呼ぶが、その
損益を減らそうと言うことである。

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在庫の加速度モデル

 

 企業は在庫数量を現在の売上水準から決定する。

 

 年間100個売れるとするなら20個くらい、一万個なら1000個くらい
、、、などといった感じである。

 

 在庫ストックをN、産出高をY、パラメータをβとすると、
   N=βY
である。
 で、在庫投資Iがどのようなモノとなるかと考えると、在庫を増
やしたり減らしたりするのに関連するから、
   I=ΔN=βΔY
である。

 

 ΔYは産出高Yの加速度である(?)ので、これを在庫の加速度
モデルと呼ぶ。(←Yが経済の速度ということですかね?)

 

 経済が成長している場合、ΔYはプラスだから在庫投資は増える。

 

 一方で不況になると、商品が100個売れても在庫が残っているから
次に発注するのは90個だったり80個だったりする。

 

 毎月100個売れる(在庫を20個持つ)
  ↓
 月90個しか売れなくなる
  ↓
 在庫が10個増え、販売量も10個減るので、発注量が80個になる。
  ↓
 生産水準を10%以上縮小する
  ↓
 損益分岐点を越えてしまうと企業倒産。営業縮小となるので、在
庫投資はなくなってしまう。

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