政府負債と将来の税金

政府負債と将来の税金

政府負債と将来の税金

Y(GDP)=C(消費)+G(政府購入)+I(投資)+NX(純輸出)

 

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■政府の予算制約
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 政府の負債と将来の税金の関係を考えるために、現在と将来とい
う2期間(期間1/期間2)のみを考える。

 

 期間1の政府購入(予算)をG1、税収をT1とすると、政府の赤字
は D=G1−T1 となる。

 

 この赤字Dを政府の負債(つまり国債)でまかなうとすると、政
府は期間2において、この負債を償還するために税収T2を増やさね
ばならない(ということにする)。

 

 このときに利子率をrとすると、期間2の税収T2は、
T2=(1+r)D+G2
ということになる。

 

 これらの二式を合わせてフィッシャーの予算制約式を作ると、
T1+T2/(1+r) = G1+G2/(1+r)
となる。

 

 で、政府が減税ΔTと、赤字国債ΔTを発行するとすると、
GDPはとりあえずΔTだけ増える。
 GDPがΔTだけ増えるとその分期間1の国民の可処分所得が増え、
期間2の国民の可処分所得(1+r)ΔTだけ減る。

 

 この場合、期間1と期間2の国民の可処分所得の合計金額は変
わらないので、消費の合計(C1+C2)は増えない。

 

    後期の消費C2
      |
      |\
      | \  C2= −(1+r)C1+(1+r)Y1 +Y2
      |  \
   Y2  |………\
      |   ・\
      |   ・ \
Y2−(1+r)ΔT|……………・\
      |   ・ ・ \
       ―――――――――――前期の消費C1
          Y1、Y1+ΔT

 

、、、ということで、赤字による減税は消費に影響を与えないとい
うリカード派の結論を得る。

 

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■減税による借入制約の緩和
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 リカード派の等価理論は、消費者が将来の予想に基づいて現在の
消費水準を決定するという仮説に基づくので、近視眼的に消費をす
る消費者の存在がある限り、完全に妥当だとは言い切れない一面が
ある。

 

 だがその一方で政府の減税は、消費者の借入制約を緩和させ、
消費を増やす働きを持っている。

 

 借入制約とはつまり、若い頃はお金をたくさん使いたいのに収入
が少なく使えない、そして歳をとって収入が増えてもお金の使い道
が特にない、、などといった場合に、将来の収入を見込んで借入を
行うことにより現在の消費を増やし、満足度(効用)を増す場合の
借入限度のことであるが、この制約があるために消費者は
「もう少し借入が可能ならば、十分な生活ができるのに」
という状態になっているということである。

 

 この場合、政府が減税を行って可処分所得を増やしたとすれば、
借入上限が増えた場合と同様の効果をもたらす。

 

 つまり政府が負債を増やして減税をしたとしても、現在借入制約
によって不満足な生活を送っている人間にとっては朗報であり、そ
のために消費が増えるわけで、政府が彼らにローンを提供している
のと同じコトになるわけである。

 

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