総需要へのshock!
総需要へのshock!
/Let's Challenge Economics!/Macroeconomics/N.Gregory Mankiw/
mag2 ID:25929
マンキューも読むのでR!
第38回(2000/11/30)
長期分析から短期分析へ(3)
「総需要へのshock!」
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このメルマガは、マクロ経済学をゼミ風に勉強しようという
メルマガです。テキストとしてグレゴリー・マンキュー箸の
マクロ経済学1・2(東洋経済新報社・刊)をお薦めします。
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/Let's Challenge Economics!/Macroeconomics/N.Gregory Mankiw/
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金曜日は絶対幕張メッセのInternet World Japanに行くぞ!
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前回のおさらい
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■お詫びと訂正
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前回「供給曲線D」と書いた部分がありましたが、「需要曲線D」
の誤りです。ごめんやっしゃ。
それと岐阜の加藤様からご指摘をいただきました。
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お久しぶりです。岐阜の加藤です。
総供給曲線のASはALL SUPPLYのことではありません。
aggregate supplyと言うのです。
僕は、マンキューの「マクロ経済学(第4版)」を英語で読み始
めたし、それ以前に、大学で易しい外書購読をやったので、結構、
経済学の用語は馴染んでいます。aggregateとは、「集計
する」という意味があります。
ADはaggregate demandのことで、「集計され
た需要」すなわち総需要を意味します。
さて、この度、久しぶりに長い夏休みを終え、経済学の勉強を再
開しました。今回からは「マクロ経済学も読むのでR!」をFDに
保存して、オフラインでじっくり読むようにしたので、じっくりそ
の内容も吟味したいと思います。
ちなみに、僕の翻訳しながらの「マクロ(第4版)」の進捗は、
「読むのでR!」の第3回ぐらいの内容です。すなわち第1部が終
わっていません。
本腰を入れても、あと半年はかかるので、毎日がんばろうと思っ
ています。以後、IS-LM分析が出てくるようなので、日本語版
でも結構初心者は理解が大変だと思います。ときどき気づいたこと
があれば、助っ人として登場しようと思いますので、ご迷惑でなけ
ればよろしくお願いします。
なにしろ、作者のみちもとさんの負担は大きいので、スタッフを
募集して、チーム・ミーティング方式で作業したら能率的なのでは
?とも思います。
夢のような話ですが、お互いにメールをやりとりして、添削し合
うようなレベルまで行くと、趣味の範囲を超えて仕事のようになっ
て、逆に堅苦しいかもしれないので、今のままがいいのか!?
失礼しましたぁー!
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■(み)
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いつもありがとうございます。
そうですか、アグリゲートですか。一つ勉強になりました。
覚えておきます。
>チーム・ミーティング方式で
最初は読者のみなさんに教えてもらうつもりで始めたメルマガで
したが、なかなかメールがいただけなくて進まないもんで、細かい
ことは考えずにマイペースでザクザク読んで行こうと思っています。
間違ってたらまたご指摘ください。
メールありがとうございました。
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本当の前回のおさらい
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■長期的生産量(総供給)と短期的生産量(総供給)
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生産量は、資本(機械や材料)と労働の存在量および利用可能な
技術の水準によって決定される。
ここで資本をK、労働をL、生産関数をFとしたときの生産量Y
は、Y=F(K、L)と表現することができる(前述)。
つまりロングレンジで考えると、物価水準がどうであろうと産出
量自体は一定であると仮定できる。つまり下図のようになる。
<<長期的な完全雇用生産量>>
P(物価水準)
↑ LRAS
| |
| |
| |
| |
| |
| |
| |
| |
0 ―――――――――――――――→Y(産出、所得)
一方短期的な視点で見ると、需要が減っても価格はなかなか下が
らず、物価水準は固定的で、生産量が伸縮的になる。
つまり短期的な総供給曲線(SRAS)は下図のようにフラット(水
平)になると仮定できる。
P(物価水準)
↑
|
|
|
| ――――――――――SRAS
|
|
|
|
0 ―――――――――――――――→Y(産出、所得)
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■短期と長期の接点
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短期のグラフと長期のグラフを重ねると、必ず交点ができる。
短期的な変動が小さいとき、需要曲線Dはこの交点を通過するこ
とになるだろう(総需要≒総供給)。
P(物価水準)
↑ LRAS
| \ |
| \ |
| \|
|――――――\―――――SRAS
| |\
| | \
| | \
| | AD(総需要)
0 ―――――――――――――――→Y(産出、所得)
ここでたとえば中央銀行が貨幣流通量を減らしたとする。
そうすると需要曲線ADは0に近づくが、短期的には価格は硬直的
なもんだから、生産水準はSRAS曲線に沿ってaまで下がることにな
る。
P(物価水準)
↑ LRAS
| \ |
| \ \ |
| \ \|
|―――\←←\―――――SRAS
| a \ |\
| \| \
| \ AD(総需要)
| |
0 ―――――――――――――――→Y(産出、所得)
次に時間がたつにつれてADに沿って物価水準が徐々に下がって、
「長期的には生産水準が回復する」。ただしこのときSRASは下がっ
ている(SRAS’)。
P(物価水準)
↑ LRAS
| \ |
| \ \ |
| \ \|
|―――\――\―――――SRAS
| a \ |\
| ↓ \| \ ↓
| ・→b\―――――SRAS'
| |
0 ―――――――――――――――→Y(産出、所得)
つまりLRASは変化しないが、新しい需要曲線ADに対して新しい
SRASができることになるわけであるが、これは貨幣供給量を減らし
た分、貨幣価値が上がったということになる。
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総需要へのショック!
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何かの弾みで需要曲線Dがどちらかにシフトすることを考える。
それは天災であったり、経済政策の失敗であったり、技術の進歩
(イノベーション)であったり、、、とにかく何かの「ショック」
が総供給や総需要に影響を及ぼして、変化を起こす。
これを「ショック」というが、ショックというのは経済にとって
外部からの攪乱要素である。
何かのショックが生じた場合、前回の総需要-総供給のグラフか
ら一体何が読みとれるだろうか?
その前にまず、貨幣の数量方程式を思い出しておく。
貨幣の数量方程式とは、貨幣供給量をM、貨幣の流通速度をV、
物価水準をP、生産量をYとすると
M・V=P・Y
というのが数量方程式であった。
一万円札が一年間に何回人から人の手に渡ったか(一万円×n)、
五千円札が一年間に何回人の手に渡ったか(五千円×n')
、、、という回数と貨幣のかけ算の総計が左辺で、右辺は百円の商
品がいくつ売れたか(百円×m)、千円の商品がいくつ売れたか
(千円×m')という総計であるという「イメージ」である(ホンマ
か?)。
で、ここで金融機関等のATM(自動預け払い機)普及と、営業
時間延長という「ショック」を考えてみる。
なぜ金融機関にATMが入って営業時間が延長されると経済に影
響がでるんだ? 、というかんじだが、イノベーション(技術革新)
というのはたいてい何らかのショックを経済に与えるものらしい。
イノベーションが起こり生産性が向上すれば、同じ資本と労働か
らより多くの生産が可能になるから、生産関数F自体が変わるので
経済に大きな影響を与える、、、のだが、ATMの場合はもっと直
接的に経済に変化をもたらす。というのもATMの登場によって人
々は以前よりお金を持ち歩かなくてもよくなったからである。
たとえば週に一回銀行から2万円預金をおろして一週間、生活を
送る人がいたとしよう。
これがATMや金融機関の営業時間延長によって、週に二回1万
円ずつ預金をおろすようになったとしよう。
そうすると貨幣需要は半分に減り、流通速度が倍になる。
すなわちMが半分しかいらなくなるのだが、貨幣供給量はそんな
に急には減らせない(標語?)。
このとき
M・V < M・V' = P・Y
であるから、総需要曲線ADは原点Oから遠ざかる方にシフトする
ということになる。
貨幣総量が一定で流通速度が二倍なら「好景気」である。
なぜ金融機関にATMが入ると好景気になるのか、、というのは
よくわからないが、「短期的には価格は硬直的である」から、需要
曲線ADがOから遠ざかると、同じ価格水準Pでより多くの財やサー
ビスを人々が買うことになって生産量Yは増える(図中点a)。
P(物価水準)
↑ |LRAS
| \ |
| \ |\
| \| \a
|―――――\→→――――SRAS
| |\→ \
| | \ \AD'
| | \AD
0 ―――――――――――――――→Y(産出、所得)
しかしそれは短期的な話であり、長期的に生産量Yは元の水準に
戻ろうとする。
年に百個しか生産できないモノはやっぱり百個ちょっとしか生産
できないのだから、最初こそバンバン売れても在庫が尽きかけたら
プレミアムがついたり値段が上がって調整しようと言うことになる。
そういうわけで物価水準Pは新しいAD'に沿って上昇し、長期的な
均衡に達する(点b)。
P(物価水準)LRAS
↑ |
| \ b ――――――SRAS'
| \ |\ ↑
| \| \a ↑
|―――――\―――――――SRAS
| |\→ \
| | \ \AD'
| | \AD
0 ―――――――――――――――→Y(産出、所得)
(つづく)