マクロ経済学/マンキューも読むのでR!

変動為替レート制下での政策

変動為替レート制下での政策

変動為替レート制下での政策

/Let's Challenge Economics!/Macroeconomics/N.Gregory Mankiw/
mag2 ID:25929

         マンキューも読むのでR!
   
          第67回(2001/08/01)
 
      短期の開放経済(3)

        「変動為替レート制下での政策」

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/Let's Challenge Economics!/Macroeconomics/N.Gregory Mankiw/
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 変電所への落雷で朝は急行が走らず、また通勤時間が伸びました。
 腰が痛い毎日です

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       変動為替レート制下での政策

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 小国開放経済におけるIS-LM分析の数式
IS曲線: Y=C(Y-T) + I(r) + G + NX(e)
LM曲線: M/P=L(r、Y)
利子率: r= r* (世界利子率)

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■変動為替レート制での財政政策(復習)
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 政府が政府購入Gを増やしたり、税金Tを減らしたりして国内の
支出を増やした場合を考える。

 閉じた経済の場合であると、こういう政策を行えばIS-LM分析では
 Y=C(Y-T) + I(r) + G  
だから、

 利子率r
  | \ \  /LM
 r|  \ \/
 ↑|   \/\
 r|   /\↑\
  |  /  \↑\IS'
  | /    \IS
  ―――――――――― 総生産(総所得)Y
       y→y'
で、利子率rも上がるしGDPも上がることになり、景気が良くなる。

 貨幣供給量Mを調整すればLM曲線を下げることができるから、
利子率を上げないでGDPを上げることも可能である。

 ところが、開放経済ではIS*曲線が
 Y=C(Y-T) + I(r*) + G + NX(e)
だから、マンデル=フレミング・モデルのグラフを描くと

 為替レートe
  |    \|LM*
 e'|   \ \
 ↑|    \|\
 e*|     \ \ 
  |     |\↑\IS*'
  |     | \
  |     |  \IS*
   ――――――――――― 総生産(総所得)Y

となり、まず為替レートeが上がってしまう。

 為替レートeが上昇すると、その分輸出が減る事になるわけだが、
どれくらい減るか? と考えてみると実は上の図の横軸はYであり、
LM*曲線は垂直に立っているわけだから、Y=(一定)なのである。

 Yが一定であると言うことは、
 Y=C(Y-T) + I(r*) + G + NX(e) =(一定)
ということだから、

「政府購入Gを増やした分だけ、NX(e)が減る」
「税金Tを減らしたお陰で増えた消費Cの増えた分だけ、NX(e)が
減る」 

ということになりGDPは上昇しない。

★結論1:

「小国開放経済で変動為替相場制の元では、政府購入を増やしたり
減税して消費を増やしても、その分為替レートeが上昇してNX(e)が
減り、結局GDPは上昇せず景気はよくならない」

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■金融政策
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 中央銀行が貨幣供給量を増やす場合を考える。

 中央銀行が貨幣供給量を増やせば、価格水準はすぐには変わらな
いので、実質貨幣残高M/Pは増えることになる。

 M/P=L(r、Y)で、利子率rは世界利子率r*によってほぼ
固定されているから、LM曲線は右にシフトすることになる。

 つまり貨幣供給が増えて、国内の利子率rが下がると、資本はよ
り高い利子率を求めて外国の企業に投資されることになるので、そ
れを帳消しにする分為替レートが調整されてしまう。つまり
「利子率の替わりに為替レートが下がる」。

 為替レートe
  |     |LM*
  |   \ | |LM*' 
  |    \|→|
 e*|     \ | 
 ↓|     |\| 
 e|     | \
  |     | |\IS*
   ――――――――――― 総生産(総所得)Y
         →
 為替レートが下がれば国内生産物の輸出が有利になるので、純輸
出NX(e)は増える。だから上の図のようにLM*曲線がちゃんと右にシ
フトすることになる。

★結論2:

「貨幣供給量Mを増やすと、為替レートが下がってGDPが増える」

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■輸入制限とGDP
-----------

 今度は政府が関税を上げたり数量制限を行って、輸入制限を行う
場合を考える。

 輸入制限を行うと輸入が減る(当たり前)。
 すると純輸出NXとは(輸出)-(輸入)であるから、NXは増える。

 同じ為替レートでNXが増えると言うことは
 Y=C(Y-T) + I(r*) + G + NX(e) 
だから、IS*曲線は右へシフトすることになる。

 為替レートe
  |   \
  |  \ \
  |   \ \
  |    \ \ 
  |     \→\IS*'
  |      \
  |        IS*
   ――――――――――― 純輸出NX


 しかし輸入制限はLM*曲線に影響を与えないから、マンデル=フ
レミング・モデルでは、

 為替レートe
  |    \|LM*
 e'|   \ \
 ↑|    \|\
 e*|     \ \ 
  |     |\↑\IS*'
  |     | \
  |     |  \IS*
   ――――――――――― 総生産(総所得)Y

となり、為替レートeが上昇することになる。

★結論3:
「輸入制限を行うと、為替レートが上がるだけ」


(つづく;次回は固定相場制下の小国開放経済)
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          今週の・・・

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 日本経済が世界利子率r*に影響を与えないと言うことはないけど、
日本の利子率r(利回り)はr*より低いから、小国開放経済のこの
ケースが適用できるかもしれない。とすると、

「小国開放経済で変動為替相場制の元では、政府購入を増やしたり
減税して消費を増やしても、その分為替レートeが上昇してNX(e)が
減り、結局GDPは上昇せず景気はよくならない」

「貨幣供給量Mを増やすと、為替レートが下がってGDPが増える」

「輸入制限を行うと、為替レートが上がるだけ」

ということだから、今回の話だと
・貨幣供給量Mを増やし
・減税は行わず政府購入を減らし(※為替レートが下がる)
・輸入制限を行ってNXを増やすと
GDPは上げられるということになる。

 もちろん輸入制限を行わずとも輸出が増えればいいわけだけど。


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