経済政策のルールと裁量
経済政策のルールと裁量
/Let's Challenge Economics!/Macroeconomics/N.Gregory Mankiw/ .
mag2 ID:25929
マンキューも読むのでR!
第64回(2001/07/05)
マクロ経済政策論争(3)
「経済政策のルールと裁量」
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/Let's Challenge Economics!/Macroeconomics/N.Gregory Mankiw/
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経済政策のルールと裁量
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■ルールか裁量か
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経済政策に関して議論が分かれる問題の一つに、
「経済政策はルールで行うべきか、それとも裁量で行うべきか?」
というモノがある。
ルールで経済政策を行うとは、政策決定者がどういう場合にどう
いうルールでどういう経済政策を実施するかを表明しそれを実行す
る、ということである。
一方裁量で行う場合とは、政策決定者がどのような場合にどうい
う政策を実施するかを表明せず、状況に応じて自由に政策を変更す
るということである。
そして金融政策や財政政策をルールで行うべきだと主張するグル
ープの根拠は、
「政策決定者が無能であり、そして政治的日和見主義である」
ということになる。
一つには政治家というモノが経済に無知なこと。
一つには政治家が背景とする利益団体の影響を受けること。
一つには政治家が党派の思想に影響を受けること。
そして選挙が近づくと政権政党が雇用増大策をとり、そして選挙
が終わるとインフレを低下させるために景気後退を招くこと。
そういうわけで大きな国政選挙があるサイクルに合わせて政権党
は、経済を操作する。このような循環を特に「政治的景気循環」な
どというが、これは経済の実態とは関係なく行われる経済政策であ
るから、的を射たモノかどうかは保証の限りではない。
政治家の裁量に任せた場合、経済はそうして不安定になると考え
られる。
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■インフレと失業率のトレードオフ
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一方経済政策を政治家ではなく、専門機関に実行させるようにさ
せたとしても、裁量での実施は常に不安定要素を持つ。
たとえば短期分析で述べたように、インフレと失業はトレード・
オフの関係にある。
メカニズムとしてはこうだ。
・インフレが抑制される
↓
・実質貨幣価値が上がり、実質賃金率が上がる。
↓
・実質賃金率が上がれば企業は同じ資金でより少ない従業員を雇う。
↓
・失業率が上昇する。
・インフレ率が上昇する
↓
・実質貨幣価値がさがり、実質賃金率が下がる。
↓
・実質賃金率が下がれば企業は同じ資金でより多くの従業員を雇う
事ができる。
↓
・失業率が低下する。
だからもし専門機関が貨幣供給量や公定歩合を調整してインフレ
を抑えたとしても、次の瞬間には失業率が上がらないようにインフ
レを許容するインセンティブを持つことになる。
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■時間的非整合性
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政策を裁量で行う場合、政策決定者は政策をいつでも変更できる。
すなわち発表した政策をある時点で翻しても構わないわけである。
とすると目的達成のために、効果が現れたらすぐに政策を変更す
るという事が起こる。
たとえば投資を促すために政府はその投資した資本からの所得に
は課税しないと発表する。
その結果投資が増加し経済が好転しかけたら、前言を翻してその
資本に対して課税を行ったりする。というのも一度投資した資本は
既に設備投資などの資金に充てられてしまい、動かせないからであ
る(ホールドアップ状態)。
「来週試験をします」
と言って学生に勉強させておいて、次の週に試験を行わなかったと
しても、学生に勉強させるという目的は達成されているわけだから
試験をしなくても構わない。それに試験の採点も面倒だし、、、と
いう感じである。
政策を裁量で行うとすると、このような時間的非整合が起こる可
能性が高くなる。
そして政策が猫の目のようにクルクル変わるようであれば、だん
だん政策の発表が信用されなくなっていき、効果が無くなる。
「不完全なコミットメント問題」の発生である。
(つづく)
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今週の・・・
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東京に出てきてもう一年か、、、
暑くて何も考えられない今日この頃です。