労働者錯誤モデル
労働者錯誤モデル
/Let's Challenge Economics!/Macroeconomics/N.Gregory Mankiw/
mag2 ID:25929
マンキューも読むのでR!
第56回(2001/04/09)
総供給(3)
「労働者錯誤モデル」
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/Let's Challenge Economics!/Macroeconomics/N.Gregory Mankiw/
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■総供給モデル
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Y:生産量 Y^:生産量の自然率
P:価格水準 Pe :期待価格水準
としたときに、総供給モデルは
Y=Y^+α(P-Pe) α>0
となる。
物価水準P
↑
| / Y=Y^+α(P-Pe)
| /
| /
| /
| /
| /
|
0 ―――――――――――Y(所得・総生産)
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労働者錯誤モデル
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■硬直賃金モデル(復習)
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総供給の第一のモデルは「スティッキー・ウエッジ(硬直賃金)
モデル」であった。
スティッキー・ウエッジ・モデルは、賃金が名目価格で支払われ
て次の「給金直し」まで硬直的であることに着目するモデルであっ
た。
賃金が名目的に硬直的であれば、インフレによって実質賃金の低
下が起こったばあいに「企業はより多くの労働者を雇うことができ
る」。
多くの労働者を雇うことができれば、生産関数Y=F(K、L)に
より総供給Yが増大する。
これによって
Y=Y^+α(P-Pe) α>0
という式が導かれる。
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■労働者錯誤モデル
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総供給の第二のモデルは「労働者錯誤モデル」である。
労働者錯誤モデルでは、労働者が「実質賃金」と「名目賃金」を
ごっちゃにして考える、、、という仮定をおく。
もちろんインフレがひどくて一年間に五割もインフレが起これば、
実質賃金と名目賃金のズレは誰の目にも明らかだから、これらをご
っちゃにして考えるのは「一時的に」である。
さて前回も述べたように、労働者の需要量Ldは質賃金W/Pに依
存する。
W/Pが大きければ労働者を多く雇うことができないから需要量
は減る。逆にW/Pが小さければたくさん雇うことができる。
すなわちLdはW/Pと逆相関関係にあることになる。
∴ Ld=L(W/P)
一方労働供給Lsの方は、名目賃金Wによって決まる。
もちろん物価水準が大きく変動している場合は「実質賃金らしき
名目賃金W/Pe」に依存する。
W/Peが高ければ働きたいと思う労働者は多いし、逆にW/Peが
低ければ、働きたくない労働者が増える。
つまりLsはW/Peに対して順相関関係にある。
∴ Ls=L(W/Pe)
ただこのモデルのミソは、労働者が実質賃金ではなく、
「期待する物価水準Pe」
を基準とした賃金によって自らの行動を決定する、、ということで
ある。
そしてもし労働者が物価水準PとPeとの間に大きな開きが出たに
も関わらず「それに気づかない」としたら、どうなるか?
もし物価水準Pが上昇しているせいで名目賃金Wが上昇したにも
関わらず労働者がそれに気づかないとしたら、、、、
→ Ls曲線は右にシフトし、労働供給量Lsは増える!
W/P
↑ →
| \ \ /Ls
| \ \ /
| \ \/
| \/\
| /\ \
| / \ \
| Ld → Ld’
0 ―――――――――――L(労働)
この結果、生産量が増大する、、というのが「労働者錯誤モデル」
である。
生産は価格(物価水準)Pが期待水準Peから乖離すると、自然率
より乖離する。
この労働者錯誤モデルは、ミルトン=フリードマンのモデルである。
(つづく)
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今週のおたより
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またまた登場。岐阜の加藤です。郡上経済学研究所も、4月を迎
えて「総供給」を読み始めました。
そこで、みちもとさんの疑問等に若干ですが、お答えしましょう。
その前に、気になったのが「スティッキー・ウエッジ・モデル」
というタイトルです。
この中の「ウエッジ」という英語ですが、日本語では「賃金」で
あることは言うまでもないですが、「ウエッジ」という発音の表記
には異議ありです。「ウエッジ」ではなく、「ウエイジ」ではない
でしょうか?
英語の辞書の発音記号で、「wage」は「weid・・」とな
っていると思うのですが・・・。
それと、最後の部分で
>「テキストを見ると具体的な関係式が出てこないからハッキリは
>分からないけど、たぶん生産関数は対数関数で表現されているん
>やろうな、、、それともコブ=ダグラス関数やろか?」
という疑問を投げかけておられましたが、生産関数自体は、単純な
マクロ生産関数で、生産要素が労働数量Lにのみ依存していると考
えるべきではないでしょうか。
つまり、モデルを簡略化するために、資本数量とか土地という他
の生産要素を捨象したと考えるのではないでしょうか?それと、マ
クロ生産関数は当然のごとく、限界生産力逓減の法則(収穫逓減の
法則)が働きますので、テキストのようなグラフとなります。
ちなみに次の「労働者錯誤モデル」あるいは「労働者錯覚モデル」
では、労働者が何を錯覚するのか?
答えは、名目賃金と実質賃金を錯覚するということです。ただし、
この重要な概念は考えれば、考えるほど訳が分からなくなる部分で
す。果たして、労働者が名目賃金と実質賃金を意識するのでしょう
か?
テキストを読んだだけでは、良く判断できない部分です。
後半では、フィリップス曲線と新しいケインジアンの経済学を言
及しますが、この当たりはほとんどニューケインジアンであるマン
キューの真骨頂ではないでしょうか?すなわちマンキューが最も得
意とする部分です。メニュー・コスト理論の説明は、マンキューの
経済学では何度も何度も出てくるし、
マンキューが一番世界的に知られている研究分野なので、この部
分は、個人的に必読だと思います。
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※ どうも加藤さん、いつもありがとうございます。
ウエイジはそうかも知れませんねえ、、めんどくさいのでそのま
まにしておくことにしますが、、
お便りありがとうございました。