マクロ経済学/マンキューも読むのでR!

もうちょっとIS-LMモデル

もうちょっとIS-LMモデル

もうちょっとIS-LMモデル

/Let's Challenge Economics!/Macroeconomics/N.Gregory Mankiw/
mag2 ID:25929

         マンキューも読むのでR!
   
          第52回(2001/03/12)
 
        総需要(11)

   「もうちょっとIS-LMモデル」

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  このメルマガは、マクロ経済学をゼミ風に勉強しようという
 メルマガです。テキストとしてグレゴリー・マンキュー箸の
 マクロ経済学1・2(東洋経済新報社・刊)を使っていますの
 で、ぜひお買い求めください。それだけの価値はあります。
 バックナンバーは→ http://www.asahi-net.or.jp/~GA2A-MYZK/
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/Let's Challenge Economics!/Macroeconomics/N.Gregory Mankiw/
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 今回からマンキューも月曜日の配信とさせていただきます。
 特に理由はないんですが、この頃疲れることが多くて土日に書い
て木曜日に配信すると忘れかけてしまうモンですから。
 総需要の項は一応前回で終了したんですが、補論のところも読ん
で置くことにします。今回はIS曲線の代数的理解です。

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■IS-LMモデルのまとめ(復習)
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 IS曲線: Y  = C(Y-T)+I(r)+G
 LM曲線:M/P = L(r、Y)


利子率r
 |  \    /LM曲線
 |   \  /
r*|    \/
 |    /\
 |   /  \
 |  /    \IS曲線
 |    
  ―――――――――――Y(所得・総生産)
0      y*
  IS曲線: Y  = C(Y-T)+I(r)+G
  LM曲線:M/P = L(r、Y)

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       もうちょっとIS-LMモデル

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■線形IS-LMモデル
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 これまではIS曲線を

 Y  = C(Y-T)+I(r)+G

としてきた。

 ここで各要素を線形モデルで表して考えてみる。

 消費関数Cは、何はなくとも消費しなければならない食費だとか
家賃だとか言った固定部分a と、使える金(可処分所得)が増え
たら増え、使える金が減ったら減るような部分 b(Y-T) との合計
であると仮定する。

 これは使える金が一円増えたらb円消費が増えるということであ
るから、bはつまり限界消費性向のことである。これらを式で表す

 C=a+b(Y-T)  a>0、0<b<1 ・・・(1)

となる。

 また投資関数I(r)も利子率に関わらず投資される固定部分cと、
利子率rの上昇・下降によって影響を受ける変動部分drとの合計
だと仮定する。

 投資の変動部分は利子率rの上昇・下降と逆相関関係になるので
drの係数はマイナスになる。つまり

 I=c-dr c、d>0  ・・・(2)

である。

 これらの(1)(2)を所得勘定の式に代入すると、

 Y=a+b(Y-T)+c-dr+G

となる。

 で右辺のYを左辺に集めて変形すると、

       (a+c)+(G-bT)-dr 
  Y =  ―――――――――――――――  ・・・(3)
          (1-b)

となる。これがつまり線形のIS曲線関数である。

 aとcは定数、GとTは政府の決定する外生変数であるから、こ
の式から以下のことがわかる。

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★IS曲線の傾き
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 rの係数はマイナスだから、利子率rが高くなれば所得水準Yは
下がる。つまりIS曲線は右下がりになる。
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★政府購入Gと税金T
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 政府支出をΔGだけ増やせばIS曲線は右にΔG/(1-b)だけシフ
トし、税金をΔTだけ増やせばIS曲線は左にΔT/(1-b)だけシフ
トする。
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★投資の感応性d
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 利子率rの係数は-d/(1-b)で、これはIS曲線の傾きを示して
いるから、投資Iの利子率rに対する感応性dが強ければ強いほど
IS曲線の傾きはきつくなり、利子率のわずかな変動にも所得Yが
大きく反応することになる。
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★限界消費性向b
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 また限界消費性向bもIS曲線の傾きに影響し、bが大きければ
大きいほど所得Yが利子率rの影響を大きく受ける。逆にbが小さ
ければ小さいほどIS曲線の傾きは緩やかになり、利子率rの変動
の所得Yへ影響は穏やかになる。
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★政府購入乗数
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 Gの係数は1/(1-b)、Tの係数は-b/(1-b)であるから、国民
の限界消費性向bが大きければ大きいほど政府の財政政策や増税の
影響(IS曲線のシフト)は大きくなり、乗数効果は大きくなる。

※ 逆に日本のように老齢化が進み限界消費性向bが小さくなると、
 乗数効果は小さくなる、、、ということかな?


(つづく) 
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          今週のメール

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■BCKTさまから
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 第50号刊行,おめでとうございました!

 日頃,内容の濃い記事を配信いただき誠にありがとうございます。
本年1月14日に質問させて頂いた一凡読者です。質問を取り上げて
ご回答いただき,感謝申し上げます。
 そこで頭にのって疑問がございます。下掲,「ピグー効果」の
“定義”についてです。
 今号の本質的なポイントではなく,むしろ重箱の隅をつつく枝葉
末節に近いとも思われますが,今号タイトル「大不況、デフレ、ピ
グー効果」の一つである以上,疑問表明に値すると感じ,メールい
たした次第です。

『経済辞典〔第3版〕』(有斐閣、1998年)によると,これは「実
質残高効果」とほぼ同義であり、「貨幣の実質残高が及ぼす消費支
出への直接的効果のこと」とあります以上(507頁)物価水準の変
化による支出総額の変化と考えて間違いないとは思いますが,金融
関係のMMによりますと、「ピグー効果」はほとんどが「資産効果」
と同義で用いられているようです。

 ところが,今号でご説明の「ピグー効果」は,「所得効果」と同
義のようです。

 ここには使い方の違いがあるのでしょうか?
「資産」の配当は「所得」の一部だから,同じと考えてよいのでし
ょうか? それとも源泉が違う以上,違うのでしょうか?

以上,今回は疑問です。よろしくお願いいたします。

|----------
|■ピグー効果
|----------
| この時代の古典派経済学者アーサー・ピグーは、物価水準の下落
|が実質貨幣残高M/Pを増大させ、これは家計の富の増大を意味す
|るから、消費者はより裕福感を得て支出を増やしIS曲線を右にシ
|フトさせて産出量Yを増やすだろう、、と考えた。
| これはつまり「物価が下がったら、消費者はたくさんモノを買う
|から消費が増え産出量が増える」ということで、特に「ピグー効果」
|と言う。

------
★★★
 うぐぐぐぐぐぐ、、、
 農学部の経済学コース卒の人間には荷が重い、、、
 全然知らん。知らんから勉強してるんやけど、、く、苦しい、、


 で日経文庫の中谷巌著「マクロ経済学」を見てみると、第五章イン
フレーションの理論分析(120ページ)に、

「人々の保有する実質貨幣残高が大きくなればなるほど、人々の需
要(消費、投資)も大きくなると言う現象」

がピグー効果であると言うことになっています。

 この結果、総需要曲線ADは情報にシフトし、長期的には価格が調
整され、完全雇用(自然失業率)が達成されるという古典派の仮説
ということです。

 現時点のボクには何のことかよく分かりませんし、妥当な考えな
のかはよくわかりませんが、たぶん次の章からインフレーションの
理論に触れるので、しばらくしたら分かるかも知れません。

 ただ「組織の経済学」では資産効果について結構たくさん書いて
ありますが、ピグー効果という言葉は出てきません。この知識から
いくと、ピグー効果と資産効果が同じモノだというわけではないと
思います。

 保有している資産の変化に応じて消費形態が変化するというのが
資産効果だから、資産効果の一種にピグー効果と言うモノがある、
と言う感じじゃないでしょうか? 間違っていたらごめんですけど。

 読者の方でご存じの方がいらっしゃったら、教えて下さい。
 メールありがとうございました。


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