実質為替レートと政策
実質為替レートと政策
/Let's Challenge Economics!/Macroeconomics/N.Grebory Mankiw/
mag2 ID:25929
マンキューも読むのでR!
第030回(2000/08/18)
開放経済(5)
「実質為替レートと政策」
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このメルマガは、マクロ経済学をゼミ風に勉強しようという
メルマガです。テキストとしてグレゴリー・マンキュー箸の
マクロ経済学1・2(東洋経済新報社・刊)をお薦めします。
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/Let's Challenge Economics!/Macroeconomics/N.Grebory Mankiw/
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最近(?)のおさらい
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■「貿易黒字」=「対外純投資」■
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国民所得勘定の恒等式を純輸出で括ると、
NX =Y-(C+I+G)
である。
一方国民貯蓄SはS=Y-C-Gであるから、これを上の式に代
入すると、S-I=NXとなり、このS-Iを特に「対外純投資」
と呼ぶ。
S-I=NXの場合のNXを特に貿易収支(トレード・バランス)
と呼ぶが、これは純輸出の別名だと考えてよい。
大事なことは
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貿易黒字が生じたとき、対外純投資はプラスになっている。
貿易赤字が生じたとき、対外純投資はマイナスになる。
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ということである。
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■小国開放経済の貿易収支■
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さて閉鎖経済では、経済内での国内投資Iと国民貯蓄Sがちょう
ど釣り合う点、すなわちI=Sである均衡点に利子率rが決まるが、
しかし小国開放経済では「世界利子率r*」が所与のモノとして経済
の外部から与えられる。
だからこの経済が閉鎖されていた場合の利子率rより、海外の利
子率r*の方がもし大きければ、お金はどんどん海外に流れ出してい
くことになる(お金は当然利息の高い方へ流れるからね)。
そうなるとそれだけ国内投資Iが減ることになるが、貯蓄S-投
資I=貿易収支NXだから、
「小国開放経済においての貿易収支NXは、世界の利子率r*に対応
するSとIの関係によって決まる」
ということになる。
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■経済政策と貿易収支■
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・政府が購入Gを増やすと、国民貯蓄Sが減って貿易収支はマイナ
ス方向に振れる。
・政府が減税してTを減らすと、国民貯蓄Sが減って貿易収支はマ
イナス方向に振れる
・外国が政府購入を増やして世界利子率r*が上昇すると、投資Iが
減って貿易収支はプラスの方向に振れる。
・政府が投資刺激策を講じて投資需要関数が上方へシフトすると、
投資Iが増えて貿易収支はマイナス方向に振れる。
とにかくNX=S-I。
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■実質為替レート■
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・実質為替レートが高くなれば、外国から買う財やサービスは相
対的に安くなる。
・実質為替レートが低くなれば、外国から買う財やサービスは相
対的に高くなる。
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実質為替レートεと政策
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■実質為替レートεと純輸出NX
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日本円の実質為替レートが高くなれば、日本のモノやサービスを
買うよりも外国のモノやサービスを買う方が安く付く。
そして一方海外から見れば日本のモノやサービスは相対的に高く
なる。
つまりレートが高くなれば海外からの輸入は増え、日本からの
輸出は減るということになる(純輸出が減少)。
逆に日本円の実質為替レートが低くなれば、日本のモノやサービ
スを買う方が外国のモノやサービスを買うより安く付くので、海外
からの輸入は減り、日本からの輸出は増える(純輸出が増大)。
これをグラフにすると、実質為替レートε(イプシロン)が増え
ると純輸出NXはマイナス方向に動き、εが減るとNXはプラス方向に
動くから、εとNXは反比例のような感じになり、下図のように右下
がりの曲線となる。
で、上の復習のところで述べたとおり、小国開放経済ではNXは
「世界利子率r*によって国内投資Iが決まり、また一方国内貯蓄S
は国内の政策によって決まる」というわけだから、S-I=(定数)
となり、この国の実質為替レートは下図のε*の点で釣り合いがとれ
るということになる。
ε(実質為替レート)
↑ S-I
| \ |
| \ |
| \ |
| \ |
| \|
ε*| --------------\
| |\ NX=NX(ε)
| | \
0 ―――――――――――――――→NX(純輸出)
貿易赤字←0→貿易黒字
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■実質為替レートεと政策
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国民所得勘定の恒等式を純輸出で括ると、
NX =Y-(C+I+G)=(Y-C-G)-I
=S-I
ということだから、政府が政府購入Gを増やすと貯蓄Sは減る。
Sが減れば当然S-I=NXも減ることになるから、下図1のよ
うにS-Iが左へシフトし、実質為替レート水準はε’へと上昇す
る。
<< 図1 >>
ε(実質為替レート)
↑ S-I
| \ |← |
| \| |
ε'|----------\ |
| |\ |
↑ | | \|
ε*|----------|----\
| | |\ NX=NX(ε)
| | | \
0 ―――――――――――――――→NX(純輸出)
貿易赤字 ←← 貿易黒字
逆に政府が政府購入Gを減らせばS-I曲線は右へとシフトし、
実質為替レートの均衡水準は下がる(図2)。
<< 図2 >>
ε(実質為替レート)
↑ S-I
| \ |→ |
| \| |
ε*|----------\ |
| |\ |
↓| | \|
ε"|----------|----\
| | |\ NX=NX(ε)
| | | \
0 ―――――――――――――――→NX(純輸出)
貿易赤字 →→ 貿易黒字
また政府が税金Tを増やす(増税)と、可処分所得が減って消費
Cが減り、政府貯蓄も増えるから、国民貯蓄Sが増える。
そうなると当然S-Iは増えるから、図2のようになり実質為替
レートεは下がる。
逆に政府が税金Tを減らす(減税)と、可処分所得が増えて消費
Cが増え、一方政府貯蓄は減るから、国民貯蓄Sが減る。
そうなるとS-Iは減るから、図1のようになり実質為替レート
εは上がる。
<まとめ>
政府が政府購入を増やす →国民貯蓄Sが減る
→S-Iが減るから純輸出NXが減る
→実質為替レートεとNXは逆相関だ
からεは上がる。
政府が政府購入を減らす →国民貯蓄Sが増える
→S-Iが増えて純輸出NXも増える
→実質為替レートεとNXは逆相関だ
からεは下がる。
政府が増税する →国民貯蓄Sが増える
→S-Iが増えて純輸出NXも増える
→実質為替レートεとNXは逆相関だ
からεは下がる。
政府が減税する →国民貯蓄Sが減る
→S-Iが減るから純輸出NXが減る
→実質為替レートεとNXは逆相関だ
からεは上がる。
最後に海外の多くの国が政府購入を増やしたり減税したりした場
合は、、宿題と言うことにしておきましょう(誰の?)。
(つづく)
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今回の・・・
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シスアドの試験まであと八週間、、、勉強間に合わないかも。