小国開放経済へのプロローグ
小国開放経済へのプロローグ
/Let's Challenge Economics!/Macroeconomics/N.Grebory Mankiw/
mag2 ID:25929
マンキューも読むのでR!
第026回(2000/07/13)
第七章・開放経済(1)
「小国開放経済へのプロローグ」
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このメルマガは、グレゴリー・マンキュー箸のマクロ経済
学1・2(東洋経済新報社・刊)を中心テキストにし、マク
ロ経済学をゼミ風に勉強しようというメルマガです。BNは↓
http://www.asahi-net.or.jp/~GA2A-MYZK/index.html
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/Let's Challenge Economics!/Macroeconomics/N.Grebory Mankiw/
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しばらくご無沙汰いたしました。就職のために横浜に引っ越して
いたモンで。
今後は週一回の発行ペースを何とか守りたいと思っていますが、
いろいろ勉強しないといけないことがたくさんあって、どうなるこ
とやら、、、、
その場合はご勘弁願います。
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●読者の方からお便りを頂きましたので、紹介させていただきます。
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お久しぶりです。岐阜の加藤です。「マンキューも読むのでR」
の執筆ご苦労様です。
最近は、マンキュ-の「ミクロ経済学の原理」の翻訳しながらの
読破という目標がゴールに近づき、次なる目標として、「マンキュ
ーのマクロ経済学」の第4版を英語で読んでみようと思っています。
その前に、「マンキューのマクロ経済学」の日本語版と「マクロ
経済学入門」(第4版:中谷巌)を読もうと思っています。
ところで、今回メールを差し上げたのは、特に「経済成長理論」
には興味があるからで、マンキューといい、最近の教科書では、ケ
インズ派成長理論が紹介されていないこに不満を覚えています。
ハロッド=ドーマー・モデルにおける3つの成長率。現実成長率
G、保証成長率Gw、自然成長率Gn=n+λは、新古典派成長論
でも下敷きになっていると思いますし、ハロッド・モデルの不安定
性(短期と長期の2つ)などを知らないで、いきなりソロー・モデ
では、余りにも難しすぎるのでは・・・・。
僕も大学時代は、新古典派成長理論はほとんど理解できませんで
いたが、「マクロ経済学入門」(第4版)を読んで、かなり理解で
きるようになって来ました。
まだ「マンキューも読むのでR」で解説してあるレベルまでは到
達していませんが、均斉成長とか定常均衡とかいう言葉までは、理
解できるようになりました。
ハロッド・モデルにせよ、ソロー・モデルにせよ、国民所得の決
定理論の均衡条件である I=S がその基本方程式の根底にある
ことで共通していると思います。
それと、必要資本係数とか、貯蓄率が基本方程式で、式の変形中
に度々出現する所に共通性を感じます。
どちらにしても、かなり難しいモデルだと思います。
どちらにしても、ケインズ派成長理論と新古典派成長理論の大き
な違いとか、特色を把握しておくことは重要だと思います。
経済成長理論を考えるうえで、最低限押さえて置くべきだと僕は
思います。
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(^_^;)
ハロッド・モデルですか、、、、お恥ずかしながら知りません。
経済成長モデルと聞いて思い浮かぶのは、今回のソローのモデル
(これも今回勉強して初めて知った)と、開発経済学の授業で聞い
た「低所得水準のわな」という、人口増加が経済成長を速度を上回
ると一人当たり所得が低い方の均衡点に引き戻される、、、という
のくらい。
とりあえず上っ面だけでもマンキューのこのテキストを最後まで
読破して、マクロ経済学を何となく分かったような気になってから、
来年(再来年?)あたりに復習しながら勉強してみることにします。
お便り有り難うございました。(み)
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小国開放経済へのプロローグ
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■貿易が無視できない場合の国民所得勘定
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ここまでは、貿易が無視できる範囲内の「閉鎖経済モデル」につ
いて考えてきた。
すなわち国民所得勘定(Y=C+I+G+NX)で、NX=0とおく
モデルで、国内で生産するモノの殆ど全てを国内で消費し、国内で
消費するモノの殆ど全てを国内で生産する、、、、という状態の経
済の話である。
だがしかし近代の国際経済において、GDPに占める輸出入の割
合は増加する一方である。
カナダやイギリスのGDPの四分の一は輸入に負っているし、国
内の生産力が膨大なアメリカ合衆国においても、ここ四十年の間に
輸入がGDPに占める割合は大きく増えた。(5%→10%)。
経済発展の分析や経済政策の策定において、国際貿易問題は最大
級の重要性を持つに至ったのである。
そういうわけで、ここからは「開放経済」について考えてみる。
つまりここからはNX≠0である。
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■純輸出
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閉鎖経済における国民勘定の恒等式は、
Y(総生産)=C(消費)+I(投資)+G(政府購入)
であった。
これらは全て国内で生産され消費されるものであったから、どこ
で生産されたか、どこで消費されたかについて区別をする必要はな
かった。
ところが開放経済を考える場合、それは大きな問題である。
すなわちある財やサービスが自国で生産されているか外国で生産
されているかは、経済を考える上で見逃せない。
だからそれぞれについて、国内(d:ドメスティック)と海外
(f:フォーリン)と言う風に意識を分けて考える。
つまり
・国内で生産された財やサービスの消費 → Cd、
・海外で生産された財やサービスの消費 → Cf、
・国内の財やサービスへの投資 → Id、
・海外の財やサービスへの投資 → If、
・国内で生産された財やサービスの政府購入 → Gd、
・海外で生産された財やサービスの政府購入 → Gf、
ということで、C=Cd+Cf、I=Id+If、G=Gd+Gf である。
で、輸出をEX(エクスポート)とすると国内総生産Yは
Y=(C-Cf)+(I-If)+(G-Gf)+EX
となり、これを整理すると、
Y=C+I+G+EX-(Cf+If+Gf)
となる。
Cf+If+Gf=IM(インポート)とおくと、IMは海外に対する
支払いであるから、ここで初めて「輸出-輸入」と言う項ができる
ことになる。
輸出(EX)-輸入(IM)の差を
「純輸出(ネット・エクスポート)」
と呼び、NXで表す。
国民所得勘定の恒等式を変形すると、
NX =Y-(C+I+G)
となるが、これは国内での生産額が国内向け支出を上回ればNX>0
となり、逆に国内での生産額が国内向け支出より小さくなれば
NX<0となることを示している。
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■対外純投資と貿易収支
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さて、NX≠0の場合の国民貯蓄Sはどうなるか?
国民貯蓄Sとは、GDPから消費Cと政府購入Gを差し引いたモ
ノ、すなわち Y-C-G=S であった。
国民貯蓄Sは、民間貯蓄(Y-T(税金)-C)と、政府貯蓄
(T-G)の二つに分けられるが、そうするとNX≠0の場合、
S = Y-C-G = I+NX ∴ S = I+NX
ということになる。
そしてこの恒等式をさらに変形すると、S-I=NX と言うこと
になるが、この(S-I)を特に「対外純投資」と言う。
つまり海外と貿易などをしている開放経済では、国民貯蓄≠投資
となるから、その差分だけ海外に投資している事になるのである。
日本人は貯蓄性向、すなわち収入を貯蓄に回す度合いが高いと言
われるが、そうやって貯蓄しても国内に投資先がない場合、その貯
蓄は海外に投資される。これがつまり「対外(対外国)投資」であ
る。
もちろん海外の投資家も日本の企業に対して投資を行う場合もあ
るから、対外投資からそれを差し引いた分が「対外純投資」という
事になる。
そして S-I=NX の場合のNXを、貿易収支(トレード・バラ
ンス)と呼ぶ。
トレード・バランスとは、純輸出の「別名」であると考えてよい。
S-I=NX >0の時が「貿易黒字(貿易過剰)」であり、
S-I=NX <0の時が「貿易赤字(貿易不足)」である。
貿易黒字が生じたとき、対外純投資もプラスになっている。
貿易赤字が生じたとき、対外純投資はマイナスになる。
(つづく)
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今回の・・・・
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ふう、、、今週は何とか発行できたな。
明日からまた会社だ。さっさと寝ないと
(これを書いているのは実は日曜の夜十一時なのだよ!)。